古巣・西武が見直した片岡のある行動

2013年12月13日 16時00分

西武のオフィシャルスーツで交渉に臨んでいた片岡

 西武から巨人へFA移籍した片岡治大内野手(30)の株が古巣・西武内で再上昇している。FAで出て行くからには「恨み節」のひとつも言いたくなるところだろうが、今オフのFA交渉の中でとった片岡の行動が、あらためて評価されているのだ。片岡の将来的な西武復帰はあるのか――。

 

 片岡は先日10日に西武の球団事務所を訪れ、球団幹部、職員に9年間の感謝を伝えた。「今まで貢献してくれてありがとう、と言っていただき快く送っていただきました」という片岡には職員一同から花束が贈られ、およそ決別とは真逆の円満退団ムードに包まれていた。

 

 古巣に対してきっちりケジメをつけた片岡の行動もさることながら、球団内で再評価されたのが巨人、楽天、オリックスと行ったFA交渉時の片岡の服装だった。球団関係者は「3球団全ての交渉でヤス(片岡)は球団のオフィシャルスーツとネクタイで臨んでいたでしょ。あれで彼を見直した。チームを変わる思いの中にはいろいろなことがあったのだろうけど、決断するまでは西武の選手ときっちりケジメをつけていた態度は立派だった」とぽつり。

 

 来年、再FAを迎える予定だったおかわり中村が、4年最大20億円の大型複数年契約を結び直した一方、片岡が西武から提示された再契約金なしの現状維持(9500万円)の単年契約には不満もあったろう。だが、来オフまでに6人の主力がFA、再FA権を取得する状況の中で自分の序列が栗山、中村、岸に次ぐ4番手だったことは片岡にも察しがついていたはず。その不満を「本当に必要とされている球団に行く」という言葉の中だけに詰め込み、決して西武に対する不義理をしなかった振る舞いに片岡の人物評は上がった。

 

 一度FAで出て行った人間が西武に出戻ってきた例は2010年の工藤だけ。だが、球界は非常に狭い人脈社会。今回、片岡の取った行動が将来のUターンアドバンテージになる可能性はありそうだ。(金額は推定)