女子ソフトボール日本代表の宇津木麗華ヘッドコーチ(57)が22日、エース・上野由岐子投手(38=ビックカメラ高崎)の現状を明かした。

 2008年北京五輪で日本を優勝に導いた鉄腕だが、昨年4月にピッチャー返しの打球を受けてアゴを骨折。8月下旬に復帰したものの、アゴにプレートが埋まったままだった。

 オンライン会見で宇津木ヘッドコーチは、上野について「私自身も毎日会っているわけではないが、たまに上野がピッチングをする日に見に行ったりとかする。現状としては調子が悪いわけではない。ものすごく調子はいい。ただ、1か月前に(練習量を)抑えようと。去年、アゴにボールが当たったときのプレートを取らないといけない状況だった。1年以内に取らないと五輪があった場合は遅い。逆に五輪の前に取るといいので、そこ(プレート)をちょっと取って(練習量を)落として、今は上げていっている。6月に(プレートを)外しました」と語った。ケガがあったとはいえ、信頼感は抜群で「彼女自身も選手だが、自分に対するコーチでもあるので、コーチングやピッチングをしながら彼女に任せようと思っている」と太鼓判を押した。

 ただ、東京五輪の初戦(来年7月21日、オーストリア)での先発登板の可能性は「開幕投手は今まで監督をやってきた中で1週間前じゃないと自分は決めない」と前置きした上で「上野はないと思います」と慎重な姿勢を示した。