手放しで喜べない「藤川球児の球宴選出」

2012年06月29日 18時00分

 「マツダオールスターゲーム2012」(7月20日・京セラ、21日・松山、23日・岩手県営)のファン投票最終結果が25日に発表された。阪神では右膝故障で戦線離脱中の藤川球児(31)がセの抑え投手部門に選出されたことで、球団では〝最悪シナリオ〟に戦々恐々としている。

 25日現在、リーグ4位の12セーブという成績での選出に藤川は「自分より成績が上の人もいるし、自分でいいのかという思いもある」と複雑な表情を浮かべた。さらに「一番、困るのは球宴に出られなくて復帰が8月5日になってしまうこと。チームにも迷惑をかけてしまう。それが心配」と不安を口にした。辞退すれば後半戦開始から10日間の出場停止となるからだ。

 現在は球宴前の復帰を目指してリハビリを行い、順調なら今週末にもブルペンでの投球練習を再開する見通しだが、藤川が「大事に大事にやっていかないといけない」と言うように再発防止のために慎重を期している。それだけに球宴に間に合わないという可能性も捨て切れない。

 8月5日まで守護神不在となれば和田監督にとっても頭が痛いところだが、負の連鎖はこれで終わらない。チーム関係者は険しい表情でこう打ち明ける。「万が一、藤川が出場辞退となった時に代わりの選手をウチから出さなきゃいけないとなったら困る。藤川がいなくて中継ぎ陣の負担が大きくなっているだけに球宴期間は休ませたいんだけど…」

 セ・リーグでは2010年に広島・栗原が出場辞退し、同じ広島の広瀬が選出された例もある。別の関係者も「例えば監督推薦で榎田が選ばれて、補充選手に筒井が選ばれたら最悪でしょう。前半戦最後には9連戦もあるし、球宴の日程もきつい。藤川が戻ってくるまでにリリーフ陣が疲労困憊になってしまう」と頭を抱える。今やリリーフ陣の柱となっている榎田、筒井に万一のことがあればチームは危機的な状況に陥るだけに不安が募るばかりだ。

「全力でプレーできる状態に整えて、いい投球をして恩返ししたい」と球宴前の復帰を誓った藤川。最悪シナリオを回避するためにも早期復帰が待ち望まれる。