〝意味ある中継ぎ〟岩崎翔が先発復帰

2012年06月26日 12時00分

【名物アナ山下末則のスポーツ末広がり】

 ソフトバンクの右のエース候補生、岩崎翔がいよいよ今日26日のオリックス戦で先発復帰する。先発ローテーションの一角として期待された今季はオープン戦から絶好調で、3試合に登板して13イニングを無失点。公式戦がスタートすると、攝津に次ぐ2番手として開幕2戦目のオリックス戦の先発に抜てきされた。

 7度目の登板となった5月13日のロッテ戦で4敗目を喫して黒星が先行したものの、いずれの試合も6回を3失点以内に抑え、クオリティースタートをクリア。防御率も2・66と安定していたが、交流戦に入ってから巨人、中日、ヤクルトに3戦連続でKOされ、中継ぎに回った。

 岩崎にとっては〝意味のある〟中継ぎへの転向だった。本人によれば、最大のテーマは「直球の威力を回復すること」。長いイニングを投げることを意識しすぎたのか、先発時には変化球が多めで「思い切って初回から直球で攻めていきたかった」との反省があったからだ。

 QVCのロッテ戦で放送をともにした解説者の〝ジョニー〟こと黒木知宏氏は、岩崎についてこんな苦言を呈していた。「速くて強い直球を持っているのに序盤、変化球が多すぎる。腕を強く思いっきり叩いて直球を投げなければ…」。黒木氏は、市立船橋高時代から岩崎に注目しており、同級生で同じ千葉県出身のロッテ・唐川以上にその素質を高く評価していたのだという。

 もちろん配球には捕手の意向も反映されるが、中継ぎに回った岩崎は最大の武器である直球を生かして打者をねじ伏せていった。中継ぎでは計5試合に登板して6回1/3を1失点に抑え、3ホールドを記録するなど本来の輝きを取り戻した。

「捕手のサインに首を振ってでも、直球主体のピッチングをします」。苦しみぬいた末に自分のスタイルを確立した岩崎の投球に期待したい。

☆やました・すえのり=1948年3月14日生まれ。福岡県北九州市出身。宮崎放送を経て、81年に日本テレビ入社。巨人戦実況を中心に、スポーツアナウンサーとして活躍。テレビ野球中継初の槇原投手の完全試合を実況したことでも有名。箱根駅伝のメーンアナウンサーを8年間務め、陸上競技にも精通している。08年に日テレを退社。現在はフリーアナウンサーとしてソフトバンク戦や海外ゴルフの実況で活躍するかたわら、ビジネスマン研修会社を経営している。