「リーク犯は清武氏」断定の決め手

2012年06月27日 12時00分

 巨人・原辰徳監督(53)の〝1億円スキャンダル〟で巨人サイドは今回の報道に、前球団代表兼GMの清武英利氏(61)が関与していると断定した。20日の緊急会見で明かされなかった「リーク犯断定の決め手」とは――。


「清武さんへ」と題されたリリースで原監督は、清武氏を今回の記事の〝リーク犯〟と断定した。

 桃井球団社長は「今回の報道に清武氏が絡んでいる事は監督もそう思っているし、我々もそう思っています」と説明すると、その根拠を次々に示した。

 2009年4月に原監督が1億円を支払った事実を知った球団幹部は、本人から聞き取り調査した内容を詳細に記録し、機密事項として残した。桃井社長によると、その記録を保持していたのは桃井社長のほか、球団副代表だった原沢球団代表、当時の法務担当者、そして清武氏の4人だけ。同社長は「原監督が女性問題で1億円を脅し取られたという外形的な事実は、このときの記録をベースにしているのは間違いない」と力を込めた。

 清武氏は昨年11月11日に内部告発会見をして以降、解任されるまでの1週間で「球団職員らに原監督のスキャンダルの件をほのめかした」(桃井社長)。球団代表室で当時の部下に「俺は原の弱みを握っている」「原と刺し違える」「俺の性格を知っているだろう。徹底的に仕返ししてやる」などと話したことも明らかになっているという。そして巨人サイドが「清武氏関与」を〝確信〟したのが、朝日新聞の動きだった。

「今回の件は文春だけでなく、朝日も同時に追いかけており、球団フロントもそれを把握していた。しかし朝日としては脅迫していた男性が『現役の暴力団、反社会的勢力の一員』であることを、ある種の〝目玉〟にして動いていたようだ。しかし、それがどう追及しても『元』だったということで、掲載を見送ったと聞いている」(球界関係者)

 仮にこの相手が現役の暴力団員だった場合、野球協約180条「賭博行為の禁止及び暴力団員等との交際禁止」違反となり、違反者は失格処分となる。要するに原監督の首を取れたわけだ。

 朝日新聞は21日付朝刊の社会面トップで、この問題を報道。元暴力団員ら関係者を直撃し、詳細を報じている。その中で、朝日は巨人が事実を把握した09年に被害届を提出しなかったことを問題視。「(元暴力団員)2人のうち1人が事故死して、(警察から)真相解明が困難と言われ、提出を見送った」とする巨人の説明に対し、朝日は当時の複数の捜査関係者の話として、「事件化できなかったのは、原監督側から被害届が出なかったことが大きい」と報じ、矛盾を指摘している。

 いずれにしろ、24年前の女性問題、6年前、3年前の恐喝事件を今になって2社が同時に追いかける──背後に同一人物のリーク犯がいることは容易に想像がつく。朝日の一連の超過契約金報道では、巨人が清武氏の関与を断定しており、それで「間違いない」となったわけだ。また桃井社長は、清武氏が代表を解任されるまでの8日間に新聞1紙、週刊誌4誌、月刊誌1誌の記者、編集者に対し35回も携帯電話をかけ、懇意にしていた出版社にも複数回かけている事実があることを付け加えると「この前、清武氏が多数の内部資料を持ち出したことが確実になりましたが、これもこの報道に絡んでいることは間違いないと判断した」。

 一方、清武氏は「読売新聞グループの、総力を挙げて私を潰そうという大キャンペーンの一環。記事についても、関知していません」と主張。清武氏の代理人でもある吉峯弁護士は「(清武氏を犯人に挙げてマスコミを誘導する)例の手法ですよ。(原監督のコメントも)原さんが独自に書いたものじゃないでしょ。完全なでっち上げ。我々は次の行動に移りますから」と話した。