投壊巨人の光明は小山

2013年09月30日 16時00分

6回2失点と好投した小山

 投壊現象の止まらない巨人に久々の光明だ。29日の広島との最終戦(東京ドーム)は0―4と完封負けを喫したが、先発・小山雄輝投手(24)が6回2失点と好投。クライマックスシリーズ(CS)に向け“第2先発”としてロングリリーフも可能であることを証明した。しかも、チーム事情を考慮し、この時期にピークがくるよう調整したというのだから、首脳陣はうれしい限りだろう。

 

 チームの不安を払拭するような好投だった。初回こそ、フォークの制球が定まらず無死二、三塁からキラの適時打で2点を失ったが、その後はテンポよく赤ヘル打線を抑えこんだ。

 

 それでも小山は「阿部さんが変化球を使うタイミングに気を使ってくれたことで、こっちのペースでいけました」と謙遜したが、原監督は「まずまずじゃないか」と及第点。川口投手総合コーチも「良かったよ。あれだったら通用するんじゃない? (CSの)候補の一人だね」と称えた。

 

 小山が期待以上の内容だったことは、首脳陣にとって大きい。短期決戦を勝ち抜く上でも、先発が序盤で崩れたときに長いイニングを任せられる“第2先発”の存在は必要不可欠。最近では内海、杉内の両左腕が打ち込まれ、最も安定していたルーキー菅野も28日のDeNA戦で7失点KOと先発陣が不安を残しているだけに、その重要度は増している。

 

 現段階で該当する投手は先発での実績がある澤村と今村ぐらい。そこに小山が加わったことで厚みは増した。しかも、この日の好投は偶然ではないという。チーム関係者は「むしろ『してやったり』だと思いますよ」と言ってこう続けた。

 

「小山など一軍当落線上の若手投手たちは、一軍の先発陣が盤石なことを理解しているから『早々に出番はない』という考えでいる。一方で『自分たちの出番は夏場以降』と、けがなどのアクシデントが起こりやすい終盤こそ、自分たちをアピールする勝負どころと踏んでいた。だからファームの日程をこなしながら、好調のピークを終盤に合わせる努力をしているんだよ」。層の厚い投手陣の中で、いかに自分の存在をアピールするか。こういうチャンスが巡ってくることを想定して準備をしていたというのだ。

 

 原監督はCSでの小山の扱いについて「まだ結論を出す必要はない」と明言は避けたが、不安な投手陣を立て直すための選択肢が増えたことは間違いなさそうだ。