前田の「背番号1」後継者は本人に決定権

2013年09月29日 11時00分

報道陣に深々と頭を下げた前田

 広島の前田智徳外野手(42)が24年間の現役生活にピリオドを打った。そんな中、前田智が付けていた背番号「1」の取り扱い問題が浮上。“球団預かり”の特別措置がとられることになったが、球団側は前田智本人に“決定権”を与える案を考えている。

 

 前田智が付けていた「1」は、それに見合った成績を残す選手が出てきたときに球団側が与える“球団預かり”となる。とはいえ、後継者探しは容易ではない。野村謙二郎監督(47)が現役時代に付けた「7」も7年間、球団預かりとなり、今季から堂林翔太内野手(22)が継承。その堂林は背番号の重圧からかチームが初のCS進出を決める躍進にもかかわらず、不振を極めた。期待値だけで安易に決められず、慎重を期する必要があるからだ。

 

「カリスマ」や「神様」とまであがめられた前田智の背番号を継承することは想像以上のプレッシャーが掛かる。そこで浮上したのが、前田智本人に“決定権”を与える方法だ。「あれだけの人の番号なので実力はもちろん、精神力もいる。誰に背番号を譲るのか、本人が決めるのが一番なのではないか。指導者として戻ってきてもらって『1』を背負うことができる選手を自ら育ててもらうのがいい」(球団幹部)。指導者として選手を見極め、ふさわしい人材に“禅譲”するというわけだ。

 

 前田智本人も背番号について「歴代の先輩に失礼のないようにやってきたが、けがばかりの野球人生で背番号が泣いていると思う。僕ではなく、過去につけていた先輩たちに恥じることのない成績を残す選手につけてもらいたい。現時点では見当たらないが…。この背番号は休ませてあげてほしい」と特別な思い入れを口にした。

 

 卓越した打撃技術と個性的なキャラクターで絶大な人気を誇った“孤高の天才”。引退後も“大仕事”が残されているようだ。