日本も後に続けるのか――。新型コロナウイルスの感染拡大により延期されていた韓国プロ野球が5日に一、二軍同時に開幕した。当初3月28日の予定から大幅に遅れたものの、ソウルなど5か所で真剣勝負が繰り広げられた。

 韓国での新型コロナウイルスへの新規感染者は減少傾向にあるが、試合は無観客で行われた。国営放送のKBSやケーブル局などのテレビで全5試合が中継され、216万人が視聴したといい、昨年に比べて視聴率は軒並みアップ。人口が約5100万人の韓国で23人に1人が野球観戦した計算になる。

 厳しい衛生管理は続いている。選手、関係者が球場入り口で検温を行うとともに、試合中は審判や一、三塁のベースコーチらにマスクと手袋の着用が義務付けられている。素手での握手やハイタッチなどは禁止されているため、本塁打や適時打が出ても選手は互いのヒジを合わせる“ヒジタッチ”などで喜びを表現した。ただ、ベンチ内の監督、コーチや選手はマスクをする必要はなく、試合は滞りなく進んだ。

 昨年までと違い、試合中にベンチから大きな声を出したり、派手に喜ぶことはできない。だが、韓国球界関係者の一人は「これによって新しいパフォーマンスが生まれるかもしれない」と話す。

 ひと足先に開幕した台湾プロ野球は8日から1試合最大1000人の観客を入場させて試合を行うことが決まっている。