韓国プロ野球 5・5無観客開幕も抱えるリスク

2020年04月22日 16時30分

 もろ手を挙げて大喜び――というわけにはいきそうにない。韓国野球委員会(KBO)は21日にソウル市内で行われた10球団の代表者による取締役会で、5月5日に無観客で開幕することを決めた。プロリーグでは台湾プロ野球が今月12日に無観客で始まったのに続く2番目の早さだが、あらゆる面で“リスク”を伴うことになりそうだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で世界中のスポーツ大会が延期や中止に追い込まれる中、当初は3月28日に開幕する予定だった韓国プロ野球が5月5日に晴れて開幕を迎える。日本プロ野球は17日の12球団代表者会議で交流戦中止を決め、当初の143試合から最大でも125試合に削減されることになったのに対し、韓国は予定通り144試合を行う。

 ただ、スケジュールはかなりタイトだ。全10球団でフランチャイズ球場となっている9球場のうち、ドーム球場はキウム・ヒーローズが本拠地とするソウル市内にある高尺(コチョク)スカイドームのみ。降雨などによる中止があった場合は、試合のない月曜日やダブルヘッダーを組んで消化するという。

 7月に開催予定だったオールスター戦は中止が決まった。11月15日以降に予定されているポストシーズンの準シリーズは5回戦制から3回戦制に縮小。日本シリーズに相当する韓国シリーズは予定通り7回戦制で行われるが、どのチームが勝ち上がってきても雨の心配がない高尺スカイドームでの中立地開催になる。

 すべて計算通りなら11月28日に韓国シリーズを終えることになるが、プレーする選手たちは大変だ。韓国のメディア関係者によれば、韓国プロ野球は支配下登録数が日本の70人よりも少ないため「選手層が薄い」。KBOはダブルヘッダーが行われた場合は選手登録を1人追加できるとしたが「それでも選手の負担が増えるのは間違いない。そうなれば終盤にかけて消化試合と変わらない状況になるかもしれない」(前出メディア関係者)という。降雨中止の影響で月曜開催となれば、投手のやりくりも難しくなるだろう。

 21日から対外試合が解禁され、さっそく同じ蚕室(チャムシル)野球場を本拠地とする斗山ベアーズとLGツインズが無観客でオープン戦を行った。韓国は18日に確認された感染者数が約2か月ぶりに1桁台となるなど好転の兆しも見えているが、選手、首脳陣、球団関係者のいずれかに感染者が出れば3週間程度の中断が見込まれ、その場合は公式戦の短縮が検討される。無事に開幕しても気が抜けない状況であることに変わりはない。