韓国右腕補強 虎が恐れる鷹マネー

2013年09月10日 16時00分

 阪神・中村勝広GM(64)が新外国人選手の調査のために渡韓している。最大の目的は守護神候補となっている157キロ右腕の三星・呉昇桓(31=オ・スンファン)の視察だ。すでに中村GMは8月中旬の米国視察でもストッパーや主砲候補をリストアップ。来季のV奪回に向けた戦力整備に着手したが、その一方で強力ライバルの動向に戦々恐々としている。

 

 9日現在、首位・巨人とは10ゲーム差。勝負モードに入った8月下旬からの直接対決では1勝5敗と完敗。スコア以上に戦力の差を痛感させられた。昨年同様、決定力不足の打線に絶対的守護神だった藤川球児(現カブス)の穴を埋められなかったリリーフ陣が補強の最優先ポイント。編成責任者の中村GMが陣頭指揮を執り、調査を進めている。

 

 中村GM自身も8月中旬から2週間の米国視察、今回の韓国訪問と積極的に動いている。補強資金についても球団幹部が「長期計画で用意しているお金もある。今は戦力の入れ替え時期だけに、積極的に動きたい」と話すように準備万端だ。しかし、球団内では一抹の不安がささやかれている。

 

 球団関係者は「オフの最大のライバルはソフトバンクだよ。あの資金力はすごい。今は巨人もかなわないんじゃないかな」と打ち明ける。

 

 実際、鷹軍団のパワーを目の当たりにした。昨オフ、新守護神候補として米3Aでプレーしていた五十嵐亮太をリストアップ。契約交渉に臨んだものの、五十嵐はソフトバンクに入団した。この時の経緯を球団関係者は「ストッパーという大事なポジションだから、こちらもそれなりの条件を用意した。でも、ソフトバンクが五十嵐に提示した金額を聞いた瞬間“すいません、帰ります”という感じだった。とても勝負できる金額ではなかった」と苦々しく振り返る。

 

 ソフトバンクも9日現在で首位・楽天とは8・5ゲーム差の3位とV逸が濃厚。今オフも積極的な補強に乗り出すことが予想されるため、阪神サイドは「ソフトバンクと争奪戦になったらとてもかなわない」とその動向を気にしているのだ。

 

 ペナントレースでは巨人に完敗。来季に向けてオフは“勝利”を収めたいところだが、ここでも強大な敵が立ちはだかっている。