「巨人は斎藤を獲らなくて正解」

2012年06月21日 12時00分

 公式戦初対決(13日)となった〝佑VS巨人〟で巨人打線は意地を見せ猛爆KO。注目を集めた2010年のドラフトでは、人気一番の斎藤を見送り、澤村を1位指名した。実はこの日の一戦、球団のメンツにかけても負けられない試合だったのだ。そのドラフト当時に巨人のヘッドコーチを退任して編成シニアディレクターを務めていたのが伊原春樹氏(63、本紙専属評論家)だ。当時の内幕について初めて口を開いた。

 伊原氏=「結果がすべてのこの世界。現時点で言うなら『巨人は斎藤を獲らなくて正解だった』というしかない。巨人に入団していれば、ローテ入りはもちろん、ベンチにすら入れないだろう。先発投手としての実力は8番手あたりか。今だから明かすが、実は斎藤は初めから〝ドラ1候補〟ではなかったんだ。スカウト陣は澤村を強く推していたんですよ。原監督は(他に)大石(現西武)を高く評価していた。斎藤の人気面は無視できないものがあったが、実力を評価する声は皆無だった」

 巨人・原監督と日本ハム・栗山新監督の〝師弟対決〟も見ものの今カード。先輩指揮官の威厳を見せつけた原監督の采配と勝負への姿勢を、伊原氏はこう絶賛した。

 伊原氏=「試合前に原監督と顔を合わせた際、私は『正直、日本ハムがこんなに頑張るとは思わなかった。予想が外れたよ』と話しかけた。すると原監督は真剣な表情で『いえいえ、伊原さん。今年のハムは強いですよ。打線が強力ですし、気を抜けない相手です』と言っていた。斎藤に対しても『簡単に打てそうな投手』と思いがちだが、万全な対策を打った。ナメてかからなかったことが、好結果を呼んだのだろう。栗山監督は斎藤に対して厳しい言動が目立つが、それは期待の表れだ。5勝しているのも、タダモノではない投手という証拠。精進して球界を背負って立つエースに成長してもらいたい」

 最後は斎藤に対し、厳しくも温かい言葉を送った伊原氏。人気も実力も兼ね備えたエースになれるのか。斎藤の今後の成長に注目したい。

伊原氏「〝持ってる〟だけでは勝てないのがプロ」