ヤクルトが見つけた「マー君攻略法」

2012年06月17日 12時00分

 マー君に何が起こっているのか。楽天の田中将大投手(23)が13日のヤクルト戦(Kスタ宮城)に先発。8回を投げ3失点(自責点2)ながら自己ワーストの13安打を許した。降板後に救援陣が逆転を許し、チームも5―6でまさかの敗戦。しかもヤクルトに自らの新たな攻略法を見出されるなど、昨季から続く〝マー君神話〟が音を立てて崩れ去ろうとしている。

「甘い!」。8回を投げ終えてベンチに帰る田中は自身に対する怒りをぶちまけた。とにかく納得がいかない。7回二死満塁のピンチでバレンティンを空振り三振に取っても、いつものような雄たけびは上がらなかった。

 8回を投げ、123球。前日の練習日には星野監督、佐藤投手コーチに「明日はブルペンは休んでてください!」と堂々の完投宣言をしたが、有言実行とはいかなかった。降板後、5―3で迎えた9回にラズナーがバレンティンに逆転3ランを浴び炎上。救援陣に勝ちを消された格好となったが、それでも試合後には「僕がしっかり投げていれば、リリーフ陣に大きなストレスをかけなくて済んだ」と反省した。

 攻略法への対策も十分に練ってきたはずだった。今季は、どの対戦チームも「決め球のスプリットが来る前に打つ」と〝早打ち作戦〟で田中攻略を狙ってきた。ここ2試合でも巨人、阪神が初球のカウント球を狙っていた。

 だが、この日のヤクルトは違った。「粘って粘って球数を投げさせられ、直球を狙われた。雨が降っていたのと、田中の調子を考慮してのことかもしれないが、根負けして甘く入ったところを打たれた」(チーム関係者)

 その結果が13安打。ヤクルトに新たな攻略法を見いだされ、満天下にさらされてしまったと言っていい。これには別のチーム関係者も「パ・リーグの他球団は今日のヤクルト打線も参考にしてくるでしょう」と苦い顔だ。

 また、一方でこんなマイナスデータも浮上。

「今季の田中は同じ打者に打たれる傾向がある」というのだ。開幕戦(対ロッテ)では井口とホワイトセルの2人にやられ、腰痛からの復帰後も、阪神戦で鳥谷、今成に猛打賞を許している。実際にこの日も宮本に4安打された。打たれた相手は、いずれも対戦成績が決して悪いわけではない打者。これらの事象も今後の田中攻略の糸口となる可能性がある。

 田中は「次の登板に向けていい状態で臨みたい」と努めて前を向いたが、前途は多難。この一戦が〝マー神話崩壊〟の序章となってしまうのか。