スタミナ男・岩田に復帰早々「完投指令」

2013年08月02日 11時00分

投球前、気合注入のジャンプをする岩田

 不振のため二軍で調整していた阪神・岩田稔投手(29)が7月31日の中日戦で約3か月ぶりに先発。8回2安打1失点と好投した。試合は打線の援護がなく0―1と敗れ、岩田も敗戦投手(4敗目)となってしまった。しかし、首脳陣や投手陣は“虎投の2大ピンチを救う男”として復活を果たした左腕に大きな期待をかけている。

 

「試合は作れたと思いますが、あの1球が…」と岩田は唯一の失点ながらも決勝点となってしまった5回のクラークの14号ソロを悔やんだ。ただ、和田監督が「あの1球が…、という試合にしてはいけなかった。岩田はしっかりと投げていた」と左腕をかばったように、今後の活躍に大きな手応えを感じさせる投球内容。今後の戦いにも大きな影響を与える快投となった。

 

 というのも、現在、虎投手陣は2大不安を抱えている。岩田はこの問題解消に最も力を発揮する投手という大きな期待を背負っているのだ。まずは先発の駒不足だ。5月に開幕ローテに入っていた岩田が二軍に降格すると6人目の先発を固定できないまま前半戦終了。しかも、Gキラー左腕の榎田が29日に左肘違和感のため登録抹消と状況はさらに悪化している。2008年に10勝をマークするなど実績のある岩田の復活は欠かせない状態だった。

 

 もう一つの岩田効果はリリーフ陣の負担軽減だ。前半戦終盤から中継ぎ陣の疲労が顕著になっている上に今後も酷暑に6連戦が続く日程と厳しい条件が揃っている。できるだけ中継ぎ投手を温存しながら戦わなくてはならない。こんな状況の中で、スタミナ抜群の岩田の復帰は心強いばかりだ。これまで8完投を記録。この日も8回で交代したものの、試合展開によっては十分に完投できる内容だった。

 

 すでに首脳陣は「中継ぎは相当疲れている。岩田には完投もしてほしい。そうしないとこれからきつくなる」と完投指令。中継ぎ陣も「暑い日が続くし、疲れも出てくる。完投能力の高い岩田が戻ってくることは大歓迎。うれしいよ」と岩田の復活を喜んでいる。

 

 逆転Vの道は険しいものの、頼りになる左腕の快投は一筋の光明だ。