阿部が杉内救う「良妻弾」

2012年06月12日 10時14分

 巨人は11日、交流戦Vを争うロッテに8—4で逆転勝ちした。先発の杉内が3回4失点でKOされる苦しい展開。これをはね返したのは、頼れる主将の一撃だ。

 杉内らしくない1球だった。2回、連続三振で簡単に二死としたが、続く今江の初球スライダーが外角高めに浮いた。今江はこれを逃さず打球は右翼席へ。楽天戦のノーヒットノーランをはさみ続いていた杉内の連続無失点は、ついに25イニングでストップした。

 この日は生命線の直球も球威を欠き、変化球の曲がりも悪い。続く回も立て直せず、2安打と1四球で一死満塁の危機を招くと、井口の右犠飛で2点目を献上。さらにサブローにも右中間へ2点適時二塁打された。

 わずか3回でマウンドを降りた杉内は「決して状態が悪いわけではなかったが、小さくなってしまった。自分らしい投球ができなかった」とベンチで唇を噛み締めた。

 それでも2番手でプロ初登板したドラフト7位右腕・田原が5回二死まで無失点と踏ん張り、流れを自軍へ引き寄せた。

 4回、エドガーの2点適時打で打線が反撃を開始すると、勝負をひっくり返したのは5回。長野と寺内の連打で渡辺俊を引きずりおろす。代わった中郷から、坂本の二ゴロで三走・長野が生還して1点差とした。

 さらに二死後、阿部が低めの直球を一閃。「バットが『スパッ』と出てくれた」と右中間スタンド中段へ、逆転の2点本塁打を叩き込んだ。エースに黒星はつけられない。女房役の責任を感じていた。

「バッテリーとしては序盤に試合を崩しかけてしまったので、何とか打つことができて良かった」。意地のひと振りで勝利をつかんだ。

 この一発に刺激を受け、G打線はその後も爆発。チームは交流戦首位をキープ。セ・リーグ初のタイトル奪取へ、最大の山場を乗り越えた。