嘲笑された巨人のサウスポー対策

2012年06月14日 18時00分

 左腕アレルギーは不治の病なのか――。巨人は10日、同2位のロッテとの直接対決(東京ドーム)に1―2で惜敗。相手先発の左腕・成瀬善久(26)に対し、右打者を並べる必勝オーダーを組んだが、これがまさかの裏目。ロッテ側からは〝それ見たことか〟とばかりに嘲笑の声が飛んだ。

 

 またしても成瀬にやられた。

 

 この日は5番の阿部以外、右打者をズラリと並べた。その意図について原監督は「(成瀬用の)特別なもの」とだけ述べて、けむに巻いた。成瀬は試合前まで、交流戦3試合で対左打者を23打数無安打と完璧に抑えていたことから、必勝オーダーで臨んだのだ。

 

 これに高笑いだったのがロッテだった。あるチーム関係者は次のように打ち明けた。「(捕手の)里崎は巨人が右打者を並べてくれて、心底ホッとしていましたよ。あまり知られていないことですが、成瀬は左打者の方が苦手。左打者には得意のチェンジアップが、いまひとつ効果的に使えないんですよ」

 

 右打者には内角の直球を主体に攻め、決め球として外角のチェンジアップを用いる。それが成瀬の得意とする投球パターンだが、前出の関係者によれば「左打者にはチェンジアップが甘く入ってしまうため、投げることを封印している」という。こうした情報を入手できず、右打者を並べた巨人の策は完全に裏目に出たわけだ。

 

 この日の成瀬対策は、関係者の話を総合すると「早めのカウントでスライダーを狙え」。村田が「(成瀬は)なかなかスライダーを投げなかった。チェンジアップと直球が多かった」と首をかしげれば、加治前も「スライダーがあまりなかった」と振り返ったように、ここでも巨人サイドは作戦ミスを犯した。

 

 相変わらずとも言える巨人の〝左アレルギー〟に、別のロッテ関係者は「あれだけ新聞に〝左に弱い〟と書かれ続ければ、苦手意識も生まれちゃいますよ」と同情する始末。ロッテに左腕への苦手意識を呼び起こされ、さらに交流戦逆転優勝までさらわれるようなことにでもなれば目も当てられない。早く手を打つ必要がありそうだ。