「ラーメン本」でマートン流出阻止

2011年10月10日 14時00分

 阪神のマット・マートン外野手(30)が7―1と快勝した6日のヤクルト戦で2安打を放ち、連続試合安打を「25」に伸ばした。球団史上3位に名を連ね、虎助っ人の記録を持つあのランディ・バースに並んだ。まさに猛虎打線の核として欠かせない安打製造機だが、来季はメジャー復帰がささやかれるなど去就は微妙だ。そこで球団は流出阻止へ仰天作戦に打って出る。

 マートンは打率も3割1分8厘に伸ばして首位打者の座をキープし、安打数も163でリーグトップ。「日本で一番の成績を残したバースに並んだことはうれしい」と顔をほころばせたが、気になるのは今季で2年契約が満了する去就問題だ。

 昨年、プロ野球記録の214安打を叩き出したマートンには複数の米球団が注目し、メジャー復帰の可能性が浮上している。球団は8月から代理人を相手に残留交渉を行っているが、来季もタテジマのユニホームを着る確証は得られず、予断を許さない状況が続いている。

 そこで浮上した秘策が「ラーメン本出版」だ。概要は「来季の契約に〝ラーメン本の出版を球団があっせんする〟という条項を入れる。球団が出版社を探し、マートンにラーメンをテーマにしたグルメ記事を書いてもらう。原稿料や印税はマートンの収入になる」(球団関係者)というもの。副業の紹介を明文化することで、付帯条項をグレードアップさせる契約だ。

 計画の発端は、マートンが大のラーメン好きということ。地元・関西ではラーメン激戦区と呼ばれる地域に足しげく通い、遠征先でも必ずと言っていいほどラーメン店ののれんをくぐる。店内では必ず2杯を注文。1杯はその店の看板メニューで、もう1杯はマートン自身が興味を持ったものを食べる。店員に材料や味、特徴などを細かく聞き、熟考を重ねてオーダーするこだわりようだ。

 球団関係者は「もうラーメン本を書けるぐらいは食べ歩いている。プロ野球選手で、しかも助っ人が著者のラーメン本は異色。意外に面白いでしょう。売れれば売れるほどマートンの収入もアップするし、大好きなラーメンで儲かるとなれば悪い話ではないはず」と手応え十分。

 別の関係者も「メジャーの超一流選手の契約では、CM出演などの副業を球団が用意する条項が含まれることがある。一流の証しとも言える契約を提案することで、マートンのプライドをくすぐることができる」とメリットを指摘。球団の涙ぐましい工作が実るか。