竜投復活のカギ握る“今中魔球”

2013年06月30日 11時00分

 中日で若手投手に対して「あの魔球をマスターしろ!」との声が出ている。魔球とは今中慎二投手コーチ(42)が現役時代に駆使していた伝説のスローカーブだ。

 

 140キロ後半の真っすぐとともに今中コーチの代名詞となっていたのが100キロにも満たないスローカーブだった。当時を知る球団スタッフも「あのカーブはすごかった。ストレートを投げる時と同じ腕の振りで、あの遅いカーブを投げるもんだから、打者はタイミングが全くとれなかった」と振り返る。

 

 まさに魔球として他球団に恐れられた“今中カーブ”にチーム関係者は改めて着目。「せっかく手本がコーチとしているのだから教わらない手はない。特に大野なんかは同じ左投手で球種も少ない。ぜひとも教わって投げられるようになれば、投球の幅が広がる」と声を大にするのだ。

 

 もちろん、あそこまでのスローカーブを一朝一夕に覚えることは難しいだろう。しかし、1試合でたとえ1球でも投げることが後々のプラスになるという。「今のスコアラーは、相手投手がちょっとでも違う球種を投げるとすぐに報告するんだよ。それこそ真っすぐの投げそこないだって“沈む球”と報告する。それは知らない球種のボールが来ると選手から『スコアラーから聞いてない』とクレームが出るから。だから1試合で1球のスローカーブでも報告が行く。選手の頭には球種の1つとしてインプットされる。これは投手にとってかなり有利になってくるんだ」

 

 魔球の習得が防御率4点台と投手王国に陰りの見えてきた中日投手陣の“特効薬”となる。