菅野悔しい“同級生対決”

2013年06月26日 11時00分

3回裏一死、打者・松山の打球をグラブではじく菅野

<巨人6-4広島(25日)>巨人・菅野が25日の広島戦(マツダ)に先発したが、雨とぬかるむマウンドに悪戦苦闘。味方のまずい守りにも足を引っ張られ、6回4失点でマウンドを降りた。この日の相手先発は“同世代”の野村。ひそかにライバル視している相手だけに、何がなんでも投げ勝ちたかったが、思うようにはいかなかった。チームは8回の猛攻で逆転勝ちし連敗を2で止めたが、菅野にとっては悔しさばかりが残る試合となった。

 マウンド上の菅野はいつになく厳しい表情だった。新人離れした適応能力で、あらゆる環境にも対処してきたが、調子の悪さに加え降りしきる雨とぬかるむ足元に、もはや“制御不能”といった状態だった。

 変化球が高めに浮き、直球も制球がままならなかった。初回、一死から3連打で1点を失うと、2回には先頭の堂林、石原にヒットを許し、野村の犠打で一死二、三塁とまたもピンチを迎えた。ルイスには粘られた末に四球で満塁。続く安部を二ゴロに打ち取ったが、併殺を狙った坂本が一塁へ悪送球し2者を生還させてしまった。

 4月20日の同カードでも同じようなマウンド状態だったが、踏み出す位置を縮め、ナインに不安を与えないようにと、一度もマウンドを気にする様子を見せなかった。今回も厳しい表情ながらも胸を張り続けた菅野だったが、あまりの調子の悪さに打ち取りながらも首をひねってしまう場面もあった。6回には小兵の安部に真ん中へ入った直球をバックスクリーン右へ運ばれた。悪条件での対応の難しさをあらためて思い知らされた。

 表情が厳しかった理由はもう一つあった。対する広島の先発が“同世代”の野村だったからだ。自分より一年早くプロの道に入った野村は、新人にして防御率1点台をマーク。球速は出なくとも制球力さえあればプロでやっていけることを体現してみせたことに菅野の心が動かされた。その思いは巨人入団時にあふれ出た。「自分としては、ちょっと遠い存在になってしまったかなというのはあるけど、絶対に負けたくないと思っている」(菅野)。今でこそ明らかなライバル心を見せることはないが、一日でも早く追いつき、追い越したい相手になった。

 現段階の成績こそ菅野の方が上だが、ライバルとの直接対決に完敗。チームは8回、代打・矢野と村田の連続適時打で4点を入れ一気に試合をひっくり返し、逆転勝利を飾ったが、菅野にとっては喜びも半分だ。この日の悔しさをバネにして、次の対戦では必ず野村にリベンジを果たす。