他球団が警戒する虎の意外なくせ者

2013年06月20日 16時00分

 阪神は18日、甲子園球場で21日からのリーグ戦再開に向けて全体練習を行った。巨人追撃の準備を着々と進めている和田阪神。その一方でライバル球団の007はある選手を要注意人物として徹底マークしている。切り込み隊長の西岡や4番・マートン、主将・鳥谷、新井兄弟ではない。意外にも「2番・中堅」の大和(25)だ。

 

「とにかくあいつをどう抑えるか。今、セ・リーグの球団はみんな躍起になっている」。あるセ球団のスコアラーは真剣な表情でこう話した。プロ8年目の大和は今季から「2番・中堅」としてレギュラーに定着した。守備力は定評があるものの、打撃に関してはまだ安定していない。交流戦も打撃不振に陥り、打率2割7厘と苦しんだ。通算本塁打も0と一発の脅威があるわけではない。

 

 なぜ他球団の偵察部隊はそれほど大和を警戒するのか。在京球団のスコアラーはこう説明する。「とにかくつかみどころがないんですよ。ヒットもボテボテのゴロだったりポテンヒットが多いから得意なコースや苦手なコースも絞りにくい。かと思えば急に思い切りフルスイングする。考えていることも分からない。まさに、くせ者。彼が打つと打線もつながってしまうから何とかしないと…」

 

 くせ者といえば、かつて巨人に在籍した元木大介氏(41=評論家)が有名だ。打率は3割に届かないものの、常に“何かしてくるかもしれない”と思わせるプレースタイルは相手にプレッシャーを与えた。他球団のスコアラーは大和を元木氏の姿に重ね、嫌なイメージを抱いているのだ。

 

 しかも、2番打者の大和が打てば大きなチャンスを主軸につなぐことができる。実際に今季、大和が安打を記録した試合は25勝12敗で勝率6割7分6厘と大きく勝ち越し。逆に無安打なら10勝13敗2分けと負け越しているだけに他球団が「あいつさえ抑えればどうにかなるんだよ」と神経質になるのも無理はないだろう。

 

「21日までに調子を上げたい」と復調を誓った大和。“虎のくせ者”がライバルの徹底マークを巧妙にかわすことが逆転Vの条件だ。