無責任打線で虎躍進

2013年06月12日 18時00分

エスカレーターを下る和田監督。すぐ後ろは中西投手コーチ

 阪神は11日、日本ハム2連戦のため、札幌入りした。セ・リーグ首位に立っているが、交流戦も4位タイで優勝の望みがわずかながら残されている。昨季まで苦しんだ交流戦で躍進した理由の1つがチーム打率2割6分1厘と、セ6球団の中でトップとなった打線の好調さ。この裏にはナインの“無責任ぶり”があるという。

 

 11日現在、交流戦首位のソフトバンクとはわずか2ゲーム差。和田豊監督(50)は「自力(優勝)はもうないわけやから。チャンスが来るにしても最後のゲームとかになる」としながらも「チャンスが出てくれば狙いたい」と初のVに意欲を見せた。指揮官を強気にさせるのは特に打線が好調だからだろう。

 

 ここまでの交流戦のチーム打率2割6分1厘はセ6球団ではトップ。この裏にあるのがナインの“無責任ぶり”だ。

 

 あるコーチはこう話す。「今年は選手たちが、みんな責任を感じずに打席に入れている。打線の中に誰かいつも好調な選手がいるから、そこまでなんとかつなげばいい、という気持ちでね。去年まではどうしてもみんな“自分が決めないと”とプレッシャーを感じすぎていた」。打線全体が“人任せ”でそれぞれ重圧を感じずに打席に向かっている。まさに今の好結果は「無責任打線」のたまものというのだ。

 

 そんなふうに肩の力が抜けたことでさらなる効果もあったという。「今年はチームとして立てた方針をみんながしっかりこなしてくれている。例えば厳しいボールはとにかくファウルにして球数を稼ぐとか。交流戦で言えば知らない投手だからと慎重になりすぎずに早いうちから打ちに行くとか…。これらは去年もやろうとしたが、できなかったこと」(別のコーチ)

 

 無責任といえば、聞こえは悪いかもしれない。しかし、おかげで打線につなぎの意識が芽生えたというわけ。このままいけば「無責任打線」が今年の虎の看板にもなりそうだ。