制球難の澤村にダーツのススメ

2013年06月05日 16時00分

 巨人・澤村拓一投手(25)が崖っ縁に立たされた。5日の日本ハム戦(東京ドーム)に先発するが、川口投手総合コーチから「ダメなら二軍に行ってもいいわけだし」と内容次第で二軍行きの可能性を示唆されたのだ。澤村復調のカギは何なのか。首脳陣から飛び出したのは、なんと「ダーツ」だった。

 

 休養日となった4日は、澤村やホールトンなど一部投手陣のみジャイアンツ球場で練習を行った。3日の西武戦に勝利し、ようやく連敗を5で止めた巨人にとって、5日の日本ハム戦はチームが軌道に乗るかどうかの大事な一戦になる。その試合に、皮肉にも今一番もがき苦しんでいる澤村が先発することになった。

 

「(打者)一人ひとりに集中して、丁寧に投げていきたい。ここ2試合、自分の仕事ができていないので。僕が頑張れば連敗が連勝に変わりますからね」。練習後、明るく語った右腕だが、4月25日のDeNA戦以降勝ち星なし。変化球でストライクが取れず、直球を狙い打たれる悪循環が再び顔をのぞかせているだけでなく、ここ2試合は頼みの直球すら制球を乱している状態だ。

 

 そんな澤村にマウンドを託す首脳陣の胸中も複雑だ。川口投手総合コーチも「(6日先発予定の)ホールトンはいい感じに思えるが、澤村はメカニック的に迷いがある」と表情を曇らせた。遠投による調整をやめさせブルペンでの投球を増やすなど試行錯誤を重ねてはいるが、一体何が良くないのか。あるコーチは「ヒジの位置が安定しない」と断言した。

 

「ヒジの位置を高くして角度をつけて投げてほしいのだが、澤村は捕手の近くでホップするような軌道を描きたいという思いが強いせいで、ヒジの位置を低くしてしまっている」。ヒジの位置が安定しなければ、当然制球は乱れる。変化球だけでなく直球まで乱すのはそこが原因だという。

 

 ではそれを解消するにはどうすればいいのか。「首脳陣の間では『ダーツをやってみればいい』という声もある」とはチーム関係者。なんでも、コーチの一人が澤村にダーツの経験を聞いたところ「やったことはあるが(狙った場所に)当たらない」と答えたという。「これで『やっぱり』となったそうです。しっかりした位置で投げることの重要性を、ダーツによって再認識できるのでは、という思いもあるようだ」(関係者)

 

 原監督から「今季のキーマンの一人」に指名されている澤村。チームにとっても本人にとっても、5日の結果がカギとなる。