虎が思い描く藤浪主役の黄金Vストーリー

2013年06月04日 11時00分

 セ・リーグはTG2強ムード。今後も激しいマッチレースが予想されるが、虎は先の先までにらんでいる。2日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に先発したゴールデンルーキー・藤浪晋太郎(19)“主役”の“Vストーリー”を思い描いているのだ。

 

 好調のソフトバンク打線を相手に5回1/3、8安打2失点。リードを許した状況で降板したが、その後、味方打線が逆転。藤浪は「調子は悪くなかった。ボールも良かった。ただ、ピンチで粘れなかった」と振り返った。だが2回に2回無死一、二塁のピンチに「できるだけ三振を狙った」との言葉通り三者連続三振で切り抜けるなど、持ち前の力強い投球も見せた。19歳の頑張りが打線を奮起させた形だ。

 

 阪神は3日のソフトバンク戦で0-12と大敗。首位の座を1日で巨人に明け渡した。とはいえ、和田監督が「まだ6月頭。まずは交流戦1試合、1試合を取っていくことに集中したい」と話したように、これからがTGマッチレースの本番を迎える。長く、激しい戦いとなりそうだが、それを制するべく、虎首脳陣が思い描くのが藤浪の育成計画と並行した“Vストーリー”だ。

 

 藤浪については、この日も103球でマウンドから降ろしたように慎重に起用しているが、あるコーチは「シーズンで一番大事な終盤に藤浪の(約100球の)球数制限を解除することになるだろう」と話す。これが大きなポイント。ペナント争い大詰めの9月ごろに藤浪がプロ初完投、初完封を達成すれば、これ以上のインパクトはないし、チームに最高の勢いを与えるのは間違いない。首脳陣は、その“シナリオ”実現に向けてプランを練っているのだ。

 

 別のコーチは「(藤浪の)体はもうできているけどね。100%の疲労が来る前に休ませる。夏場に、もう一度抹消することも考えている」と明かす。藤浪はすでに5月11~26日の間の約2週間、登録を抹消された。直接の原因は腰と背中の張りだったが、主に休養が目的だった。こうした休みを7月終盤から8月にかけて再度とらせる方針。そして、9月ごろにいよいよ完全本気モードへ、というわけだ。