坂本1番起用で調子崩す?

2013年05月31日 16時00分

 大丈夫なのか。巨人は29日のソフトバンク戦(東京ドーム)に2―3で敗れた。大幅な打順の入れ替えを敢行したものの機能せず、本拠地で鷹に連敗。チーム内からはカンフル剤を打った原辰徳監督(54)に「焦り過ぎではないのか」と心配の声が上がり、さらに今季初めてリードオフマンとなった坂本勇人内野手(24)への“弊害”まで指摘され始めている。

 

 1番に坂本、3番には亀井、そして長野を5番に据えた新オーダーは勝利を呼び込むことができなかった。4回に主砲・阿部の13号ソロが飛び出したものの空砲に終わり、自らが東京ドームで本塁打を放った試合の連勝は37でストップ。初回に3失点した先発・澤村の乱調も響いた。

 

 試合後の原監督は打順入れ替えについて「少し刺激を与えることで、流れを変えることができるんじゃないか。いい方向に向くのではということで」と説明。前日28日の試合でソフトバンク先発の帆足に4安打完封負けを喫したとあってテコ入れを図ったことを強調したが、それも結果として空回りしてしまった。

 

 そんな原采配に「焦り過ぎでは?」と懐疑的な目を向ける関係者も1人や2人ではない。この日の打順変更で今季初の1番起用となった坂本には「弊害」を懸念する声も出ており、チーム関係者は「もともと、1番を打っていたとはいえ、勇人は(基本的に)“超積極的な打者”。ある程度、ボールを見ることが求められる1番を任せるのは調子を崩すことになりかねない」。

 

 実際にこの日の坂本は3打数無安打。5回の第3打席で四球を選んだのが唯一の見せ場だった。試合後は「(今までの3番とは)全然テンポが変わりますから。言われたところでしっかりやるだけです」。淡々としたコメントながらも、そこには戸惑いもにじませた。

 

 打順変更そのものは確かに珍しいことではない。しかし、この日のように原監督がクリーンアップやリードオフマンを含めた大シャッフルを行ったのは、2度の5連敗を喫するなど最下位に沈んでいた昨年4月以来となる。しかも現在の「首位」と当時の「最下位」では、チームが置かれた立場はまるで違う。

 

 交流戦では5勝6敗で1つ負けが込んでいるとはいえ、周囲が「まだ2位の阪神と1・5差なのに何でメスを入れるのか?」と疑問を向けるのも無理はないだろう。

 

 前夜のソフトバンク戦を観戦した渡辺会長が「今日の試合はなってない!」と声を荒らげ、チーム内に緊張感が漂っているのは確かだ。もしや、会長発言が指揮官に何らかの“影響”を及ぼしているのか…。原監督は新オーダーの継続について「約束はできないけど、状況の中で」と明言を避けたが、周囲の心配は高まっている。