金本ついに「鉄肩」新投法完成

2012年06月02日 18時00分

 阪神・金本知憲外野手(44)の右肩が完全復調した。金本はここ数年悩まされてきた右肩痛をカバーする〝新投法〟をついにマスター。阪神の〝アキレス腱〟といわれ続けた懸念材料がようやく消える。

 先月末、休日の甲子園室内練習場で金本はグラブをはめて練習をこなした。25日(ソフトバンク戦)の自打球で痛めた右膝の回復具合が順調だけに、患部の最終チェックを兼ねてのことだ。これに坂井オーナーも「それは良かった。欠けると打線がちょっとなあ」と胸をなで下ろしている。

 そこで注目されるのが左翼での守備だ。鉄人はその守備で大きな進化を遂げている。他球団のスコアラーから「今までのように無条件で金本なら〝ゴー〟とはいかない」と声が上がるように、チームの弱点とみられた送球の問題を見事に克服したのだ。

 金本はキャンプから〝新投法〟に取り組んできた。古傷の右肩に負担をかけずに下半身主導で強い送球をするというもので、そこには現役時代、肘痛に悩まされた経験のある関川外野守備コーチの助言があった。

「もともと肩の強い選手は送球する時、捕球の後で一瞬止まって投げる選手が多い。それだと肩に負担がかかるから(捕球の動きから)その流れのまま下半身を使って止まらないで投げる。それでキャンプの時に『下半身主導(の投げ方)にしたらどうか』という話をした」(関川コーチ)

 金本はこの新投法を導入し、試行錯誤を重ねる。オープン戦や4月にかけては「下半身で投げる動作にタイミングが合わないこともあった」(球団関係者)が、試合をこなすごとに感覚をつかみ、ついに関川コーチから「もう投げ方は大丈夫だ」とゴーサインが出るまでになった。

 自打球は最大のピンチだった。新投法の鍵を握る膝。無理して送球すれば、せっかく完成した新投法が崩れてしまう危険があったが「足をかばって肩を痛めたら元も子もない」と心配した和田監督が代打策を用意し、右肩への悪影響を何とか回避できた。復調した〝鉄人肩〟でどんな送球を見せてくれるのか、守備にも注目だ。