菊池雄星 初勝利を天国の父へ

2019年04月01日 16時30分

29日の試合では惜しくもメジャー初勝利を逃した菊池(ロイター=USA TODAY Sports)

【ワシントン州シアトル31日(日本時間1日)発】マリナーズは菊池雄星投手(27)の父・雄治さんが死去したと30日(同31日)に発表した。59歳。球団によれば、がんで闘病中だったという。菊池は「生前、父は私に野球に専念し、そのままチームの勝利のために頑張ってほしいと言っていました。私は父の願いに敬意を表し、全力で頑張り、残りのシーズンを父にささげたいと思っています」との声明を球団を通じて出した。葬儀のためなどで帰国することなく、当初の予定通り4日(同5日)に敵地シカゴで行われるホワイトソックス戦に先発する。

 レッドソックス戦前の会見でサービス監督は「雄星とは昨日(30日)会って話を聞いた。とてもつらいと思う。家族は野球より大きな存在。そのつらい出来事に彼はできる限りプロフェッショナルに対処していた。彼はここに残る決断をしたが、一方で必要なら帰国してもいいと我々は思っている」と語った。

 この日はデーゲームのためチームの全体練習はなかったが、菊池は試合開始2時間半前にはキャッチボール相手の通訳を伴ってグラウンドに出て、遠投や平地での投球練習を15分ほど行って調整した。練習後は報道陣に対応。米国デビューを終えての心境を明かした。

 昨季の王者・レッドソックスを相手に6回3失点(自責点2)でメジャー初勝利の権利を手に降板。しかし、9回に抑え投手が逆転3ランを喫して初白星は幻となった。「やっぱり勝ち星は先発ピッチャーにとって、特に初勝利というかシーズンの一発目というのは早く勝ってホッとしたい気持ちは当然出てきます。ましてやデビューしたばかりなのでなんとか次こそ勝ちが欲しいところです」と本音をもらした。

 もっとも、重視しているのはチームを勝利に導く投球。「監督、コーチ、選手、ファンのみなさんに認めてもらうというか、受け入れてもらうという方が勝ち星以上に今必要なことだと思います」と力強く話した。

 次回登板で父に必ず初勝利を報告する。