【アリゾナ州メサ26日(日本時間27日)発】カブスのダルビッシュ有投手(32)はダイヤモンドバックスとのオープン戦に先発し、1回1/3を無安打2失点(自責点1)、4四球だった。最速は96マイル(154キロ)をマークした。

 昨年8月、傘下マイナー1Aでのリハビリ登板以来、およそ6か月ぶりとなる実戦マウンドにダルビッシュは上がった。初回、先頭を2球で左飛、2番打者を3球で二飛と、わずか5球で二死を奪った。すんなり終えると思ったが、突如制球を乱し、3、4番に連続四球を与え二死一、二塁。5番・ソーザには初球、95マイル(153キロ)のストレートを中堅後方へ打たれるも、名手アルモラが捕球し、無失点で切り抜けた。

 その裏、カブスは打者一巡、28分にわたる猛攻で4点を先制。右腕は「イニングが空いちゃうのが一番きつかった。怖さもあったし、ちょっと動かした時に若干張りもあったので大丈夫かなって思った」

 自軍の6番・デスカルソの打席中、ベンチ前にいたチームスタッフに声をかけ、裏の長い通路へ。「(ベンチ)裏(のトンネル)でキャッチボールをし始めたら(張りは)すぐになくなったし、マウンドに行った時もそういうのも感じなかった。球速も落ちていなかったので、ホントに良かったことだと思う」

 2回は多投し始めたカーブやスライダーの制球に苦しみ、打者3人に2四球。球数が36球となったため、一死一、二塁で降板。後続が打たれて2失点となった。登板後は「真っすぐに関しては良かった。ヒットは一応、許していないし、打者たちも完全に遅れていたので」と収穫を口にするも「スライダーもカーブもストライクを投げられなかったのはもちろん良くなかった」と反省。ただ、「痛みなく投げられたってのは自分にとってすごく大きかった」と復活の手応えはつかんだ。