家の改装に夢中! 義母の家のタイル交換も…

2019年03月03日 11時00分

昨季はブルワーズでプレーしたジェニングス(ロイター=USA TODAY Sports)

【元局アナ 青池奈津子「メジャー通信」=ダン・ジェニングス投手(エンゼルス)】「ドリームホームを建てたよ」

 目を細めながら誇らしそうに話してくれたのが、つい先日エンゼルス入りしたダン・ジェニングス。手先が器用だと言う彼の趣味は「家のリノベーション」だそうで、7年住んでいたフロリダの家は床や壁までも取り壊し全取っ替えするほどの凝りよう。電気配線を床に通す作業やタイルの貼り替えなど、よほど難しくなければ自分でやってしまうという。

「父が土木エンジニアだから、幼いころから一緒に物作りをしてきて、それがいつの間にか自分の家を改装しちゃうまで発展したって感じかな。一つやり始めたら次のこともやりたくなって、リサーチしていくうちにバッファーマシンの掛け方も覚えたり、ジャックハンマーでコンクリートに穴を開けたりできるようになっていた。夢中になれる。もし野球がうまくいってなかったら、そっち方面で頑張っていたと思うよ」

 時間があれば家の改装や家具を作っている彼が、マイホームを建てようと思ったのは自然の流れだったそう。グレーを基調とした「モダン、クリーン、ユニーク」な4LDK。子供部屋2つ、夫婦の寝室とゲストルームのみの「無駄なスペースのないシンプルな家」。「幸運にもこれまでいろんな土地に住んできたから、デザインはそれぞれの家からインスパイアされたものにしたんだ。例えば、シカゴで知ったルーフトップデッキ。それから、床の端から天井の端までをガラス張りにする技法。リビングルームは絶対にそうしようと決めていたんだ。外の景色と室内を融合させたような空間にしたくて。これに南フロリダで見たインサイド・アウトサイド・リビングを取り入れた。外に面している壁やガラスがスライド式などになっていて開けられるというもの。オハイオ州に家を建てたからオフシーズンのほとんどは寒くて外に出られないけど、ちょうど庭に素晴らしい木が生えていて、座って眺めているだけでも癒やされる。雪が降るとさらに美しいんだ」

 建築について詳しくない自分が想像する家が果たしてダンの話すものと一致しているかは分からなかったが、目には夢のような美しい空間が浮かんだ。

「今回唯一、後悔があるとすれば、自分の仕事柄シーズン中にしか家を建てられなかったから、その過程を見られなかったこと。よくさ、家を建てた人はその大変さからもう二度とやりたくないって言うけど、僕はデザインを決めて業者に頼むところまであまりにも楽しかったからまたぜひやりたいと思うよ」

 この春なかなかチームが決まらず、スプリングトレーニングが始まってからのエンゼルス入団となったダンは現在、メサに住む義理の母の家に滞在している。

「急だったから家を探している余裕がなくて。近くに住んでいたから助かった。しかもちょうどタイル・バックスプラッシュ(汚れ止めタイル)に替えたいって話していたから、この春のプロジェクトにしようかと思って。ただ、以前自分の家のタイルを貼り替えた時にハンマーでひたすらタイルを壊す作業に2日間もかかって、手の感覚がなくなるほどだったんだ。破片が飛んでくるからおでこや足に切り傷ができたり。終わったら妻に『あなた死んじゃうからもうやめた方がいいと思うわ』って笑われた次第。だからその作業は誰かに任せようかな」。気がつけばインタビューは家の話ばかりで終わってしまった。スプリングトレーニングが始まって約2週間。新しい顔触れ、野球シーズン到来の高揚感。アリゾナのすがすがしい青空の下、シーズンに向けて動きだしながらもまだどこか余裕のあるこの季節のインタビューが一番好きだな、と思う。 

☆ダン・ジェニングス=1987年4月17日生まれ。31歳。カリフォルニア州アラメダ郡バークレー出身。191センチ、95キロ。左投げ左打ち。2008年のドラフト9巡目に指名されたマーリンズに入団。12年4月30日のダイヤモンドバックス戦でメジャーデビュー。中継ぎに定着する。レイズから開幕前にブルワーズへFA移籍した昨季は72試合に登板し、4勝5敗1セーブ11ホールド、防御率3.22。メジャー7シーズンで通算16勝18敗2セーブ46ホールド、防御率2.96をマークしている。