阪神・西岡“頭脳戦”制す

2013年03月31日 16時00分

初回、先頭打者でヒットを放つ西岡

 阪神がヤクルト戦(神宮)で歴史的勝利だ。29日の開幕戦で2リーグ制となった1950年以降の開幕戦では球団新記録となる17安打を叩き出す猛攻で9―3と大勝した。

 

 初戦から猛威を振るった新生・猛虎打線にスイッチを入れたのは新切り込み隊長の西岡剛内野手(28)だった。初回の第1打席に中前打を放ち、チームに勢いをつけると7回にはダメ押しの2点タイムリーと3安打2打点の大活躍だ。

 

 和田監督も「西岡の『ヨーイドン』のヒットで雰囲気がガラッと変わった」と絶賛する働きだったが、西岡は水面下でヤクルトと息つまる駆け引きを展開していた。

 

 まずは1打席目の初球だ。西岡は開幕戦に漂う独特の緊張感を吹き飛ばすかのように強振。対する燕バッテリーは「間違いなく初球をフルスイングしてくる。ストライクはいらない」と西岡の性格を読んでボール球を投げて空振りさせた。

 

 実はヤクルトが開幕戦の最大のテーマとしていたのは「西岡封じ」。特に重視していたのが1打席目だ。ヤクルト・小川監督も「西岡の初打席は重要になる。打たせたら乗せてしまうだろう。開幕は特別。その結果はシーズンにもかかわる。こちらは何としても抑えなくてはいけない」と厳命していた。これを受けて西岡を徹底分析。「右投手が外角低めに投じたスライダーを見逃す」など傾向と対策を綿密に練っていたのだ。

 

 この包囲網を見事にかいくぐった1打席目のヒット。その後は敵将が恐れていた通り西岡は“ノリノリ”になり、猛虎打線を勢いづけた。

 

「開幕戦の1勝は10勝の効果がある」と必勝を期していた指揮官に貴重な1勝をプレゼントしたのは西岡の“頭脳”だったようだ。