【核心直撃】昨年のパ・リーグMVP&本塁打王、西武・山川穂高内野手(27)が日本人7人目となるシーズン50発での2年連続本塁打王を公言している。一方、これに「待った」をかけたのがチームメートで6度の本塁打王経験を持つ中村剛也内野手(35)だ。すでに中村は「山川の壁にならんといけない」と話しているが、山川はこの発言をどう受け止めたのか。直撃した。
――おかわり先輩が「山川の壁になる」と言っているが、実績のある先輩がシーズンを通して万全の体調できた場合、大きなライバルになるか
山川:ライバルですよ、超ライバルっすよ。それがどうなるか分からないですけど、僕は僕なりにやることをやるだけ。だから、中村さんがもし万全でも僕は勝てるようにやらなければいけない。ただ、中村さんに僕が左右されることは、もうないです。
――打者としての中村のすごさとは
山川:同じことをずっとできることです。同じことをずっとやることが一番難しい。その一番難しいことをできることがすごいです。
――自分は
山川:僕はできないです。ずーっと同じスイングができることがあの人のすごさだと思う。
――おかわり先輩は「いかに力を入れずにスイングするか」を常に信条としているが、2人の打撃理論は同じではない
山川:全然違います。僕は「いかにボールを潰すか」しか考えていない。軽く振った方が芯に当たる確率は高いんですけど、僕は芯以外に当たった時にもパワーで持っていきたい。パワーで持っていくというか、パワーがないとできない技なんですけど。だから僕と中村さんの打ち方は全然違います。で「全然違う」と気づいてから僕っていうものが作られているんで、今さら中村さんみたいになろうとは思わないです。
――入団当初は同じような打ち方をしていた
山川:そうです。全然ありましたよ。むしろ、それしか目指していなかった。中村さんをずっと目指して追いかけてきて、途中であきらめたんですよ。「無理」って。3年目ですね。これは無理だなと思って、いつまでたっても全然打ち方が分からなくて、僕が二軍にいて中村さんは一軍でバリバリにやっていて本人のバッティングを生で見る機会が少な過ぎて、これは自分で作っていった方が早いなって感じた。
――開幕一軍を果たしながら5月に降格した年
山川:そうすね、あの時なんかも、打ち方は違いますけど中村さんを意識していたんで…。中村さんみたいな打ち方が理想ですけど、僕は中村さんじゃないんで。今は僕が(自分の)頭で描いている自分になりたい。