西武期待のドラフト3位・山野辺翔内野手(24=三菱自動車岡崎)が第1クール最終日の3日、源田壮亮内野手(25)と初タッグを組んで特守に臨んだ。

 前日、早出特守で辻発彦監督(60)と馬場敏史作戦兼内野守備・走塁コーチ(53)から指導を受けた山野辺。その晩、指揮官に指摘された頭の上下動を減らす効果的なステップの踏み方をおさらいするため、夜になってから馬場コーチに「教えていただけますか」と志願したところ、この日予定されていた源田、山川の特守に緊急参加することになり“憧れの名手”との合同特守が実現した。

 約1時間、源田の実際の動きを間近で観察し、時に辻監督のアドバイスを受けながらノックを受けた新人は「今までユーチューブでしか見られなかった人のプレーを、一番特等席で見られてよかった。動きが全てきれいでした。マネしたいんですけど、なかなか簡単ではない。今までは画面越しでしか見ていなかったので、まずは間近で見ていろいろと感じたい」。

 続けて「一応、今もボクの頭の中は源田さんの動画なんですけど…捕球から送球までの一連の流れやグラブさばきまでが。ボールに入る形だったりとか(同じ動きを)したいと思ってやっている。(源田さんは)無駄なくボールに真っすぐに入っている。小刻みな、むだな動きより一歩で行く方が(動きの)ロスが少ない」と源田のうまさについて熱く語った。

 これに対し、源田は「特守中に言われましたよ。『ユーチューブで見ています』とか。でも、ちょくちょく2人でしゃべっているんで」と苦笑い。

 ちょうど2年前の南郷キャンプで、今の山野辺と同じように辻監督によるマンツーマン指導で特守を受けていたことにも触れ「監督にも言われましたけど(時のたつのは)早いなと思いました」。その上で山野辺の守備について「監督から『遊びがない』と言われていたので、形は大丈夫ですけど、打球に合わせて(捕球の)レパートリーを増やせばもっと楽になる」と現状を解説した。

 辻監督は「いろんなことを感じてくれたらいい。とりあえずセカンドをやっているわけだから、シーズンも連係しないといけないし、ちゃんと準備だけはしておかないと。セカンドだけの競争じゃないからね。外野も込みだからね」と山野辺の加入による“突き上げ”が、チーム全体の活性化につながることを念頭に置いた。