日本代表が招待枠で参加する南米選手権(6月14日開幕、ブラジル)でのMF香川真司(29=ドルトムント)の招集に向け、森保一監督(50)が所属クラブに“直談判”する可能性が浮上した。

 日本は1次リーグC組でチリ(6月17日)、ウルグアイ(同20日)、エクアドル(同24日)と対戦。南米の強豪と真剣勝負ができる貴重な強化の機会となる。アジア杯に出場したメンバーは同じ年に2度の大陸選手権の出場は負担が大きく、拘束力もないため基本的に招集しない方針。そのため大幅にメンバーが入れ替わるが、そこで注目されるのが香川だ。

 森保監督は就任以降に代表招集こそしていないものの、その実力を高く評価。今回のアジアカップでも「力を借りたいという気持ちももちろん持っている」と語ったように候補リストに入っていたが、所属のドイツ1部ドルトムントで出場機会が得られず体調面に不安があるほか、香川が志願している移籍問題に配慮して招集を見送った。

 だが、南米選手権では満を持して“10番”を復帰させる方針だ。日本サッカー協会幹部は「もし新しいチームになったら、まずはあいさつに行かないと。しっかりケアをしていきたい」と新天地が決まり次第、代表スタッフが訪問。さらに「選手を招集する際に各クラブの理解を得るには、監督が行くというのは大きな意味がある」という。

 香川はアジア杯に出場していないため、南米選手権では代表チームに拘束力がある。それでもオフシーズンの招集にクラブ側が反発しないように森保監督が直接出向いて“お願い”するわけだ。今後の去就動向次第だが、復活のときは近づいているようだ。