今度こそ大丈夫なのだろうか。阪神・矢野燿大監督(50)が24日、近日中にも入団が決まる新助っ人のジェフリー・マルテ内野手(27=エンゼルス)に「4番&30発」を懇願した。

「どれだけ日本の野球に順応できるかまだ分からないが、ツボにはまれば間違いなく本塁打を打てるタイプ。メジャーで15本打ったシーズンもあるみたいだし、パワーは申し分ない。30本ぐらいは打てるんじゃないか」。マルテは監督就任1年目の来季を占う大事な“恋人”。さらには「4番を打ってくれたら一番、打順としてははまる。理想は4番かなというのはある」と主砲としてけん引することを求めた。

 今季不振に終わったロサリオら過去の助っ人を思えば、初来日でそこまで望むのは酷かもしれないが、やむを得ない背景もある。来年4月で42歳になるベテランの福留は今年以上に休養を取らせる必要があり、来季38歳の糸井も毎年故障がちとあれば、マルテに奮起してもらわなければチームが回らないのだ。

 しかし、そんな新助っ人について複数の阪神OBからは水を差すような見方も出始めている。異口同音に「気になるのは打ち方がロサリオによく似ていること。ユーチューブの映像で見ると強振するタイプで幅がないような気がする。変化球には苦労させられるかなと思う」と、球団最高の年俸3億4000万円で契約しながら1年で解雇された前助っ人をイメージしてしまったというから笑うに笑えない。

 まだユニホームも着ていない状況で不安視されるのも気の毒だが、指揮官からのクリスマスイブのお願いにマルテが期待に応えられるか、見ものだ。