オリックス2年目の中継ぎ右腕、山本由伸投手(20)が30日に大阪市内の球団施設で契約更改に臨み、年俸800万円から5倍増の4000万円でサインした。

 茶髪に染めたヘアスタイルで姿を見せた山本は「しっかり評価してもらえた。ありがたいです。使い道? 特に予定はない。身の丈に合った生活をしたい」と笑顔を見せた。交渉の席では来季の先発転向をアピールし「先発したいとは言いました。しっかり実力をつけて来季を迎えたい」とさらなるレベルアップを誓った。

 今季は54試合に登板して4勝2敗、32ホールド、防御率2.89とブレーク。新人王は惜しくも逃したが、高卒2年目とは思えない剛腕で打者をねじ伏せた。刺激を受けたのは格闘家の“神童”那須川天心だ。同い年で誕生日も1日違いの那須川の豪快な試合ぶりに魅了され、映像で繰り返し見てきた。

 2人は10月にCS番組で対談が実現。那須川側が大阪の合宿所まで出向いてくれた。異業種ながらアスリートとして共鳴し合い、有意義な時間となった。「強い意志を持った選手でした。ふわふわした人にすごい選手は見たことないですし、先輩にしてもそうだけど、すごい人はみんな強いものを持ってる。真面目で格闘技を第一に考えている。ちゃらんぽらんなところはない」

 那須川は大みそかの格闘技イベント「RIZIN.14」で元ボクシング5階級制覇のフロイド・メイウェザーとの大一番を控えており、山本も「メイウェザーってえげつなく強いらしいですね。真剣勝負を一ファンとして楽しみたい」と注目する。那須川の戦いぶりがまた自身の背中を押してくれるに違いない。