巨人・吉川尚輝内野手(23)が29日、東京都内の球団事務所で契約交渉を行い、1300万円から大幅アップの2800万円でサインした。

 最後は故障に泣いた。長らくチームのウイークポイントだった二塁を埋める逸材として、吉川尚は開幕から「2番・二塁」でスタート。広い守備範囲、華麗な動きでファンを魅了したが、8月1日のDeNA戦(横浜)でアクシデントに見舞われた。一塁にヘッドスライディングした際に左手を骨折し、戦列復帰できないままシーズンを終えた。結果は92試合、打率2割5分3厘、4本塁打、29打点。サインを済ませた吉川尚は「8月にケガをしてしまい、一軍に居続けられなかった。悔しい気持ちでいっぱいです」と振り返った。

 年俸が倍以上にハネ上がったとはいえ「欲しいものがないので…。ためます」と話したように謙虚な姿勢は見失わない。オフの取り組みについても「まだまだ自分自身レベルが低いので、レベルアップしないと。レギュラー争い、競争に勝たないといけない。必死にやるだけです」と慎重に言葉を選びながら、さらなる飛躍を誓った。

(金額は推定)