巨人・菅野智之投手(29)が、背番号18に複雑な胸中を吐露した。27日は、2年連続となる沢村賞とベストナインの表彰でNPBアワーズに出席。エースナンバーを託されたことについては、その表情に晴れやかさはなかった。

「本当にいろいろな葛藤がありましたけど…」と語るとしばし無言。その後「監督と話し合う中で『正直、もうちょっと時間を下さい』と最初の段階で話をして、いろいろな先輩の話を聞きながら決めたんですけど。一番の決め手というか、決断したのはみんな僕につけてほしいと言ってくれたので…。一番背中を押してくれました」と語った。

 名実ともに「巨人のエース」たり得る者だけが背負う、栄誉ある番号だが、菅野が小さいころに活躍していたのは当時、背番号19の上原。「18」の伝統や重み、といった部分にはピンときていない様子だったが、覚悟は決まった。
「18番をつけるからには自分の番号にしたい。今、野球人口が減っているなか『巨人の18番といったら菅野』と思ってもらえるように」と表情を引き締めた。

 6年間背負ってきた19に愛着もある。しかし「タイミングというのもあるし、いろいろな葛藤があったんですけど…。みんな僕につけてほしいと背中を押してくれたので…。誰もが背負えるものではないと思いますし」と語るその姿は、自らに言い聞かせているようでもあった。

 昨年末には、メジャーへの思いを公言したこともある。18が重荷とならなければいいが…。