プロ野球のNPBアワーズが27日、東京都内のホテルで開かれ、パ・リーグMVPは西武・山川穂高内野手(27)が初受賞した。沖縄に初の本塁打王、MVPをもたらした山川が最強の相棒・浅村栄斗内野手(28=楽天へ移籍)を抑え、リーグMVPを初受賞した。

 山川は「(予想は)していないです。浅村さんだと思っていました。(聞いた時は)めっちゃうれしかったです」と表情を崩した。

シーズンでは3打点差で打点王を浅村に譲った。それを踏まえ「個人としてはホームランにこだわっていましたし、これからも続けていきたい。打点は浅村さんに勝てなかったですし、他のチームに行きますけど、超えなければいけないライバル。来年はボクがホームランと打点で勝てるように頑張りたい」と2冠奪取の絶対条件として打倒・浅村を宣言した。

 また、一方で自身のタイトルを強力にアシストしてくれた浅村が、楽天に移籍する影響に関しては「浅村さんがいなくなることによって絶対的なピンチなんですけど、ボクにとってはチャンスだと思っている。今までは浅村さんがかえしてきたランナーを今度は自分がかえしていきたいですし、そこはしっかり責任を持ってやりたい。自分が大きくなるチャンスだと思っている」と断言。これを自分の成長材料と解釈した。

「自分に思いっきりプレッシャーをかけた中で結果を出す」。これを信条とする山川に浅村の移籍は願ってもない“逆境”というわけ。

 現段階で浅村の抜ける「来季の3番」には誰が入るのかは未定。辻監督は「森、秋山、外崎」の名前を挙げているが、誰になるにしても、そのコンビネーションを一から作り直していかなければならない。ただ、誰になるにしても、山川の「4番の覚悟」が揺らぐことだけはない。