西武からFA宣言して楽天への移籍を決断した浅村栄斗内野手(28)が22日、現在の心境を語った。

 この日、埼玉・飯能で行われた球団納会ゴルフに参加後、報道陣に対応した浅村は「この1か月間、本当に丸一日ずっと考えてきた。ライオンズへの愛着もあった。その中で一野球人として人生は一度きり。終わって後悔したくなかった。苦しかったんですけど、環境を変えて自分のレベルアップにつなげたい気持ちが強かった。決めて今はホッとしています」と決断に至るまでの思いを語った。

 その中で楽天への移籍を決断した理由については「自分の中では一番マッチしている球団なのかなと。本当に変わろうとしているチームだし、そこに自分が(求められて)行って変われるのならやりたいなと。(石井GMからは)絶対に活躍してやろうとか思わなくていい。とにかく浅村が来てくれることで若い選手が見てくれるから、来てくれるだけで意味があるという言葉が自分の中では刺さりましたね」と説明。

「移籍することによる不安もありますけど、(西武を)出るからには楽天のために頑張りたいですし、自分の力で成功できるように必死にやりたい。決める時はいくら(周りに)相談しても自分の人生だし、自分がしっかりして最終的にはしっかり悩んで決めることができた」と、この決断した覚悟も語った。

 そして、もちろん西武への思いがないわけではない。「本当に西武には感謝しかない。言葉で表せないぐらい感謝しています。10年前に獲ってもらい、育ててもらって、こういう権利も取れたんで今は感謝しかない。自分勝手ですけど、環境を変えてやりたい。(23日のファン感謝イベントでは)何を言われるか分からないですけど、ライオンズのファンの皆さんに育ててもらったことは紛れもない事実。感謝していますし、うまく言えるか分からないですけど、その感謝の気持ちを言いたい」と浅村。残留を熱望していた西武ファンの期待を裏切ることになった決断とあって最後まで笑顔はなかった。