セ予告先発難航のウラ

2012年03月06日 11時00分

【セ予告先発難航のウラ】本紙が2月4日付でいち早く報じたセ・リーグの予告先発導入で、人気球団の巨人と阪神が〝微妙な立場〟に置かれている。1日、セ・リーグは東京都内で理事会を開き、同制度の今季からの導入を審議したが、阪神が反対姿勢を打ち出したため、結論は8日の臨時理事会に先送りされた。当初はすんなり導入で決着すると見られたが、ある事情から巨人が二の足を踏んでいることで事態は難航している。

 セ理事長を務める中日・佐藤球団代表は「(導入の検討には)観客数の減少やテレビの視聴率など、背景には危機感がある。やるならば6球団が一致して取り組みたい」と今季からの導入に意欲を見せたが、阪神の賛同を得られるかは不透明だ。


 これまでセ・リーグで重要議案が論議される場合、主導的な立場にはいつも巨人がいた。だが、今回に関しては賛成の中日と反対の阪神の間に隠れ、巨人の姿がやけにおとなしく映る。


 古参の球界関係者も「巨人が最初に『白』と言えば、他球団も倣って『白』と言ってきたのがセの歴史。たとえ相手が阪神でも、いつもなら力でやり込めてきたはずだが…」といぶかしがる。


 巨人は山岸取締役連盟担当が「ファン目線から取り入れてもいい」と語ったようにフロント、現場とも予告先発導入賛成の立場で一致している。盟主を自任する球団が、これまでのような強硬な姿勢を見せていないのはなぜなのか。


「清武騒動の影響ですよ」と語るのはセ・リーグ関係者だ。

 

「日本シリーズ中のお家騒動で頭を下げた巨人は、球界全体に迷惑をかけたという負い目をいまだに感じています。知り合いの巨人関係者は『今はウチがものを言える空気じゃない。ほとぼりが冷めるまで我慢しないと』と言っていました。だから中日や阪神が主導権争いをしていても、黙って見ているしかないんですよ」

 

 当初はすんなり決まるかと思われたセの予告先発導入。予想外に難航している裏には、あの男の影があった。

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