やっぱりダメだったか…。

 来季の逆転残留を熱望していた阪神のウィリン・ロサリオ内野手(29)が31日、マルコス・マテオ投手(34)らとともに自由契約選手として公示された。

 今季推定年俸3億4000万円で来日しながらも打率2割4分2厘、8本塁打、40打点と低迷。球団には「年俸が半分以下でもいいから契約してもらいたい」など“減俸志願”までして残留を目指していたが、この日、今月1日から始まる秋季キャンプのため高知入りした谷本球団副社長は「公示された選手の再契約? 現時点では考えてはいない」とコメント。シーズン途中に加入した同僚のナフレン・ナバーロ外野手(32)はスペアとしてチームに残す方針だが、ロサリオはこのまま退団の見込みとなった。

 何事にも一生懸命というその人柄で他のナインからの評判は良かったロサリオ。チーム内は「もともと、新外国人調査の動向いかんでロサリオを残そうという動きは球団上層部にはあった。ただ、今の年俸では高すぎるから一旦、自由契約にする必要がある」(フロント関係者)となっていたのだが、結果的には「大減俸残留」にもならなかった。

 球団関係者はその背景に「矢野監督ら新しい首脳陣がロサリオをあまり買っていないという理由はあった。練習熱心、2年目なら…と期待するより新外国人を、となった」という。当の矢野監督は新外国人補強に「今年に関しては(自分が監督になったばかりで)出遅れているから…。球団からこうだ、と出された選手をやりくりするのが自分の仕事」と球団に一任しているが、確かに勝負が懸かる来季にロサリオを再び起用するのは勇気がいる。

 目下、球団は新外国人野手の候補にジェフリー・マルテ内野手(27=エンゼルス)らの獲得調査を進めているが…。ロサリオの二の舞いだけはごめんだ。