日本ハムは25日に行われたドラフト会議で、今夏の甲子園を沸かせた金足農のエース・吉田輝星(17)を1位指名。昨年の清宮に続き、2年連続で世代のトップスター選手の獲得に成功した。甲子園のスターといえば、チームには2006年の夏の甲子園で優勝し「ハンカチ王子フィーバー」を巻き起こした斎藤佑樹投手(30)が在籍。「金農フィーバー」を生んだ吉田の入団に、甲子園の先輩は何を思うのか。直撃した。

 ――日本ハムは、先のドラフト会議で話題の本格派右腕・吉田選手を1位指名しました

 斎藤:「来たな」って感じですよね(笑い)。

 ――ドラフト会議の様子はチェックしていましたか

 斎藤:あとからニュースで見ましたね。

 ――野球ファンの間では、同じ甲子園のスター投手である吉田選手が高卒でプロ入りすることにより「あの時(2006年に)もし佑ちゃんが高卒で入団していたら…」と、吉田選手の今後に斎藤さんの“Ifルート”を重ね合わせる声もあります

 斎藤:もちろん僕と彼とでタイプや経歴などは違うので一概に言えませんが、興味はありますよね。ファイターズがどうアプローチして育成していくのか、自分が大学で受けた教育とプロの教育ではどう変わるのか…。僕自身も勉強になると思います。一人の野球選手として興味深いと思います。

 ――投球のタイプは違うかもしれませんが、早実時代の斎藤さんの顔と吉田選手の顔が似ているのでは、とも一部で話題になりました

 斎藤:たまに言われたりしますね(笑い)。そこまで気にしたこともないですが、周りが言うほどは似てないのかな…と。

 ――今年の清宮選手の入団に続き、来年も鎌ケ谷は話題になりそうです

 斎藤:確かにすごいでしょうね…。でもお客さんが来てくださるのは良いこと。

 ――ここまで人気が過熱すると、テングになったりすることもあるのでは。斎藤さんはそのような時期はありましたか

 斎藤:意外に(テングに)ならないですね。自分の場合は、あるとしたら高校3年生のときですかね。ただ、正直なところあそこまでの盛り上がりとなると、一周回って冷静になって見ていたような気はします。中途半端なチヤホヤなら、テングにもなるでしょうが、吉田君は違うと思いますね。むしろ、少しくらいテングになってもいいんじゃないかな、って。たとえなったとしても、ファイターズでは煙たがる人は居ないでしょうし、支えてくれている方たちへの感謝の気持ちさえ忘れなければいいと思います。

 ――甲子園のスター選手としての境遇を持つ斎藤さんが、もし吉田選手に何か一つアドバイスを送るとしたら

 斎藤:球団の人の話を聞くこと、ですかね。どんなときでも球団の方は自分たちを守ってくれますから。