【ドラフト会議:1位の素顔と野望 巨人1位=高橋優貴投手(21=八戸学院大)】最速152キロの直球を武器に、北東北大学野球のリーグ記録を更新する通算301奪三振をマークした力投派左腕。今季パ最多勝に輝いた現西武・多和田真三郎の通算299奪三振を抜き、史上初の300奪三振超えに「1年のときに投げ合いましたが、素晴らしい投手。今年の活躍も見ていますし、ああいう投手になれたら活躍できる。身近な存在です」と目標に掲げている。

 プロで目標とする投手はもう一人。茨城県出身ながら祖父の影響で家族全員が熱心な虎党だという高橋は、幼いころから東京ドームや神宮球場で阪神戦を観戦。そのストレートに心奪われ、藤川球児に憧れを抱く。「本当に真っすぐが特徴的。他のボールもすごいですが、真っすぐだけで空振りが取れる。僕も回転数や回転軸を意識して投げていますし、いずれはバットがボールの下を抜ける、藤川さんのような球を投げるのが夢です」と話す。

 東海大菅生、八戸学院大とあえて自宅から遠い環境に進んだのも本人の強い希望あってのこと。「早く自立した大人になりたくて、中学のころから寮生活がしたかった。高校、大学と7年やったかいあって、たいていのことはできます。得意料理? チャーハンですかね」。野球漬けの環境で磨いてきた左腕を、今度はプロの舞台で振る。