ラミレス「四球ゼロ」の怪

2012年05月19日 18時00分

 ハマのラミちゃんが苦しんでいる。打率2割2分8厘、2本塁打、12打点の成績は4番打者としては明らかに物足りない。あるコーチは「焦っているのか早打ち過ぎる。打ちにくいボールならストライクでも1球見送ってもいいのに調子が上がらないせいか、その余裕がない」。

 しかもラミレスはここまで116打席に立ちながら四球は、なんと0。打席に立てばボールを見極めることなく早打ちばかりを繰り返していれば、それも当然の話。

 同様に「不調」と言われながらも西武の4番・中村は「塁に出られれば何でもいい」というのが持論で今季早くも20四球をマークしている。この圧倒的な差を知れば、前出のコーチが「1個もないのは異常」と顔を真っ赤にして憤慨するのも無理はない。

 主砲の早打ちに拍車をかけている1つの要因が、通算2000本安打の金字塔。1876安打を放ち、残り「124」としているラミレスは今季中の到達に並々ならぬ意欲を抱いている。「それが焦りを生んでいる」というのがコーチ陣の共通見解だが、いずれにしてもこのまま看過するわけにはいかない。

 そこで前出のコーチは「四球はヒットと同じ価値がある。少しはチーム打撃もさせないと」。遅まきながら個人プレーに走りがちなラミレスにメスを入れ、意識改革を促がす決意を明かした。

 当初、首脳陣はラミレスの実績を尊重して放任主義を貫く方針だった。だがチームの借金が最多の12となった状況では、悠長なことも言っていられない。プライドの高いラミレスへの〝大手術〟は果たして成功するか。