【セCS】巨人ナイン下克上へ 「外出ルール緩和」で一丸ムード

2018年10月17日 16時30分

練習中に阿部(左)、坂本(右)と談笑する由伸監督

 17日から始まるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージを控えた16日、巨人ナインがマツダスタジアムで練習を行った。ファーストステージを2連勝で突破し、敵地に乗り込んできた巨人は、満を持しての“足かせ撤廃”でさらに士気が高まっている。

 これが嵐の前の静けさなのか。16日に決戦の地で全体練習を行ったチームは、驚くほどのリラックスムードに包まれた。

 ウオーミングアップ中には自然と由伸監督もナインの輪に溶け込み、グラウンドの芝生の上に腰を下ろして阿部、坂本勇らと談笑。普段ではあり得ない光景だ。しかも、ここは辛酸をなめさせられ続けた王者の本拠地。しかし、練習後に報道陣に応対した由伸監督はどこか吹っ切れた表情で「シーズンとは関係のない戦いが始まりますから」と言い切ると「こちらは失うものはないですし。崖っ縁から這い上がってきた身ですから、思い切ってぶつかっていきたい」と決意を語った。戦う選手たちも思いは同じで、主将の坂本勇も「こちらは失うものはないので、思い切ってやれれば」と肩の力を抜き、言葉を重ねた。

 シーズン最終盤まではBクラス転落の危機に瀕していた。だが、3日の由伸監督辞任発表後は劇的勝利の連続で4連勝。もちろん、指揮官への無念の思いや優勝経験者たちの勝負強さも光る。ただ、ナインを取り巻く環境の“大転換”も見逃せないだろう。どういうことか。

 球団はチーム内で不祥事が相次いだことから、今夏からチームに対する管理を新たに強化。選手だけでなく首脳陣、スタッフ全員が遠征先での外出時に、行き先や同席するメンバーなどを球団スタッフに提出することが義務化されたのは本紙既報の通り。事前申告なく、いわゆる“ハシゴ”をした際は、宿舎へ戻った後に住所や電話番号を報告させる徹底ぶりだった。ちょっとしたプライベート空間も失う形となった現場からは「やりすぎだ!」と大ブーイングが上がっていたが、ここへきて方針が180度変わったという。

 主力が明かす。「実は今月に入って突然、遠征先の外出届を提出しなくていいことになったんですよ。(プロ野球)選手会が問題にしてくれて、球団側に掛け合ってくれたようで。門限は相変わらず厳しいですが、気持ちは全然違いますよね。誰にも気兼ねなく食事して、飲んで『さあ、また頑張ろう!』となりますから」

 もちろん、足かせが撤廃されたからといって大事な決戦を前に夜遊びに興じる選手はいない。ただ普段からとんでもない重圧と闘っている巨人ナインの強さの神髄は、プライベートな時間を使ったオンオフの切り替えのうまさにある。

 前出の主力は「ウマいメシ食って、なじみの店で飲んで、明日からもうひと踏ん張りしますよ!」と怪気炎を上げ、引き揚げていった。目の色が変わったともっぱらのGナイン。そう映る裏には、こんな事情もある。