【ウィスコンシン州ミルウォーキー12日(日本時間13日)発】ワールドシリーズ(WS)出場をかけた戦いがいよいよ始まった。前田健太投手(30)の所属するドジャースは敵地でブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第1戦に臨んだ。今シリーズは7回戦制で行われ、先に4勝したチームがWSに進出する。

 ポストシーズンはセットアッパーとしてブルペンで救援に備える前田は今季のブルワーズ戦での登板は7月30日に先発した1度きり。4回2/3を7安打4失点で負け投手となっている。だが通算成績では4試合に先発して2勝1敗、防御率2・01と相性は悪くない。

 相手はレギュラーシーズンからナ・リーグ地区シリーズ突破まで11連勝と勢いがある。前田は「波に乗っているチームなので気をつけたい」と言い、中でも警戒しているのが母方の祖父が日本人の日系3世で、打率3割2分6厘でナ・リーグの首位打者を獲得したクリスチャン・イエリチ外野手(26)だ。長打力と足もあり36本塁打、110打点、22盗塁でMVP候補になっている。

 前田とイエリチの通算対戦成績は9打数4安打で、今季は3打数1安打(二塁打)。ほかにも35本塁打のアギラと32本塁打のショーがおり、1点も与えられない場面での登板が予想されるセットアッパーにとっては気が抜けない。それでもメジャー1年目から3年連続でポストシーズンに出場している前田は「いろいろ経験できている。短期決戦なので自分たちの力を出すことが大事」とチームにとって30年ぶりとなる世界一を見据えている。