巨人ーDeNA戦2つのリクエストで両軍もファンも「?」

2018年09月15日 13時00分

コリジョンルールの判定後、審判と話す由伸監督(右)

 なんとも後味の悪い黒星だ。巨人が14日のDeNA戦(横浜)に2―4で惜敗。引き分けを挟み3連敗で、借金は今季ワーストタイの6に膨らんだ。試合は2度のリクエスト判定を巡る審判団のお粗末な対応で大荒れとなり、右手に死球を受けた岡本和真内野手(22)は、試合後に病院へ直行。巨人にとっては泣くに泣けない一夜となった。

 荒れ模様を招いたのは2つのプレーだった。まずはDeNAの攻撃の4回、一死二、三塁で起きた本塁クロスプレー判定からドタバタは始まった。

 井納が放ったゴロを捕球した二塁・山本は本塁送球。捕手・大城が本塁へ突入した三走・桑原にタッチし、球審・丹波はアウトをコールした。確かにタイミングはアウト。だが桑原が大城を指さし、ジェスチャーでコリジョンをアピールすると、ラミレス監督はただちにリクエストを要求した。球審は「ラミレス監督のリクエストがあったため検証します」とアナウンス。これが紛糾の種となった。

 ルール上、コリジョンはリプレー検証対象外のはず…。ところが検証を終えてマイクを持った責任審判の佐々木一塁塁審は、コリジョンルールの適用を宣言。判定は覆り、DeNAに大きな2点目が入った。

 釈然としない表情の巨人ベンチをよそに試合は一死一、三塁で試合は再開したが、今度は2点を追う8回の攻撃で痛いアクシデントと大騒動が同時に起きた。一死二塁でDeNA3番手・パットンの投じた2球目が、打者・岡本の右手を直撃したのだ。

 岡本はその場で悶絶し、丹波球審は死球と判定。すると、パットンが怒りあらわにスイングだと猛抗議した。スイングしたかどうかはリクエスト対象外プレーとなるため、ラミレス監督は“死球かどうか”の判定をリクエスト。しかし判定は覆らず一死一、二塁で再開が決定した。

 これに納得できないパットンは審判に詰め寄るなどして激高。禁止されている「リプレー検証により出た判定に異議を唱えること」に当たるとされ、退場となった。

 荒れに荒れた試合は結局、DeNAが押し切って勝利。試合後、問題の2プレーを巡り、佐々木塁審と丹波球審が報道陣に対応した。まずは4回のクロスプレー。佐々木塁審は「リクエストは受けたが、映像でコリジョン(適用)と判断した。コリジョンにより覆る場合には、リクエストではない。(リクエスト権は)使っていないのでゼロ」とした。確かにコリジョンに関しては審判独自の判断でリプレー検証できることになっている。

 だが丹波球審は「今日に関してはリクエストを受けた」とはっきり明言し「本来、我々主導でコリジョンかどうかを見にいくのはもっと悪質なケース」としたのは問題だろう。ラミレス監督のリクエストがなければ、リプレー検証自体を行わなかったともとれる発言であり、事実上、リクエストでコリジョンを検証したことになるからだ。

 また8回のパットン退場の判定に関してもモヤモヤは残る。アグリーメントでは、リプレー検証に関し「異議を唱えた場合、監督は試合から除かれる」とある。それに沿うならば、退場するのはラミレス監督となったはず。だが「今日は(異議を唱えたのが)本人だったので」(佐々木塁審)と退場対象には選手も含まれるとの“新解釈”を示した。

 両軍だけでなく、ファンの脳裏にも“?”が浮かび続けた試合。加えてG党にとっては痛い敗戦となった上に、病院直行となった岡本の状態も心配なところ。せめて若き主砲の身に大事がなければいいのだが…。