巨人 ドラ1戦略に「大手町からの極秘指令」

2018年09月07日 16時30分

富山から帰京した由伸監督(左)。右は小関コーチ

 巨人のドラフト戦線が大混戦だ。球団は現在宮崎で開催中の「第12回BFA U18アジア野球選手権大会」にスカウト陣を大量派遣。鹿取義隆GM(61)、岡崎郁スカウト部長(57)らが金の卵たちに連日熱い視線を送っている。そんななか、本紙は球団上層部からスカウト陣に発せられた極秘指令をキャッチ。“巨人逆指名騒動”で注目される吉田輝星(3年=金足農)の評価にも大きな影響を与えそうだ。

 甲子園の盛り上がりが巨人を動かしたのは間違いない。大会前、スカウト陣が高校生の最上位候補として注目していたのは主に以下の5人。根尾(大阪桐蔭)、藤原(同)、小園(報徳学園)、渡辺(浦和学院)、そして吉田(金足農)だった。

「全員高い評価は変わりません。むしろ高校生候補全体の評価を上げなきゃいけなくなったというのが正しい」と明かした関係者によれば「大学生投手から高校生野手に乗り換えたスカウトもいるし、評価は甲子園前よりバラバラになっています」という。

 ただ、高校生に限ればスカウト部内の人気は野手に傾いているようだ。「岡崎さんは根尾と小園に夢中ですが、部下のスカウトたちは甲子園の活躍で藤原を推していると聞きます。投手の最高評価は渡辺。吉田はその次ですかね」(前出同)

 そうなると、今年のドラ1本命は高校生野手か…。だがフロントの一人は首を横に振り「いや、結局は投手になるでしょう」と断言すると、声を潜めて本紙にこう耳打ちした。「実は鹿取GMも岡崎さんも“上の方”から『今年はとにかく投手を多く取れ』と言われている」と上層部から投手優先のドラフト方針が示されていると明かした。

 甲子園前に開かれたスカウト会議で、岡崎部長は「例えば8人取るならば(投手と野手が)4人ずつとか、半々になる」と語っていた。だが、これについても前出のフロントは「4人ずつと言っても1、2、3、4位が全部投手ということになるかもしれません」と真顔で返した。今季の巨人は4年連続のV逸が確実。親会社トップで新オーナーに就任した山口オーナーが「投手陣は駒不足」と言及したことも少なからず影響しているという。

 ではドラ1は…。「こればっかりは大手町(読売本社)の判断になるでしょうが、吉田になるかもしれませんね。正直、即戦力としては甲斐野(東洋大)、上茶谷(同)。将来性でも渡辺に魅力を感じますが、スター性まで含めた判断は我々にはできない。吉田がプロ入りを選び、大手町が行けと言うならば、球団はそれに従うことになるでしょう」(同)

 吉田について岡崎部長は「実際に見ていい投手だと思った。球の質もいいし、一番は投げるスタミナがある」と甲子園後に高い評価を口にしている。一方で八戸学院大への進学が濃厚視されていたことから「僕たちはプロ志望届を出した人しか指名できない。それが締め切られた時点で誰が指名できるか分かる。今は何とも言えない」と見守る構えを示しているが…。

 投手か野手か、高校生か大学・社会人か…。スカウト陣の評価と親会社の思惑が激しく交錯する巨人のドラフト戦線。来月25日の会議本番を前に、盟主は近年になく紛糾ムードだ。