金足農・吉田輝星獲りに巨人は動くのか

2018年08月22日 16時30分

吉田には巨人も熱い視線を注いでいる

 甲子園に現れた新星はGのハートもわしづかみにした。今夏の甲子園は大阪桐蔭の優勝で幕を閉じたが、今大会を通じて最も注目を集めたのは、敗者・金足農のエース吉田輝星投手(3年)で間違いないだろう。聖地を沸かせたニューヒーローには、新たな若手スター候補を獲得したい巨人も大注目。気になる進路の行方も含め、動向をマークしていくという。

 夢には一歩及ばずとも、今大会で吉田の注目度は急上昇した。NPB球団のスカウトは「吉田君には申し訳ないが『壊れないでくれ』とだけ願っていた。決勝も途中で降りてくれてホッとした」と口を揃えた。

 巨人も吉田に関しては岡崎スカウト部長が「甲子園で見たい選手」の一人に挙げて注目していたが、大会を通じて評価はうなぎ上りで球団内からは絶賛の声が相次いでいる。現場ではマギーが「感銘を受けた」と話し、岡本も「メッチャいい投手ですよね。低めの真っすぐが伸びる。打者はホップして見えるんじゃないですか」と評価していた。

 Gスカウト陣の目に留まったポイントも、まずは第一に吉田の“直球の質の良さ”だという。「投手のタイプとしては楽天の小野郁(21)や、釜田佳直(24)の高校時代に近い雰囲気を感じる。でも球の質は彼ら以上」と位置付けている。

 また非凡な野球センスも大きな魅力とした。「高校野球のストライクゾーンを理解してしっかりコーナーに投げ切れている。打者やケースによって直球、変化球の力加減が自在にできるのも強み。長くスカウトをやっていても、高校生ではめったにお目にかかれないレベルの投手」とした。

 一方、別のスカウトからは「スケール感、エンジンの大きさという意味では渡辺(浦和学院)に魅力を感じる」「野手でいくなら藤原(大阪桐蔭)がナンバーワン」との声も聞かれた。

 では吉田がプロ入りを目指した場合、巨人は獲得に動くのか。「ドラフトにかかれば1、2位で消えるのは間違いない。高校生だけど即戦力に近いし、ウチも追っていくだろうね」と話した。

 ただ吉田自身は進学を希望しているといわれる。巨人も当然、その情報はつかんでいるが「ここまで注目されるとは周囲も想像していなかったようだ。上位候補となれば、話が変わってくる可能性もあるのでは」(別のスカウト)と見ている。

 巨人のドラフト戦略の鍵を握る石井球団社長はこの日、横浜スタジアムで取材に応じ、吉田については「いい選手だよね」とニヤリ。ただ評価に関しては「それは世間と一緒ですよ」と意味深な笑みでかわしたが…。昨年も清宮を競合覚悟で1位指名したように、甲子園のスターはのどから手が出るほど欲しいのが球団の本音。吉田の決断と巨人の動きが注目される。