上野打たれて米国にサヨナラ負け 北京五輪から時計進まぬソフトボール

2018年08月13日 16時30分

 2020年の東京五輪は大丈夫か。ソフトボール女子の世界選手権は12日、ZOZOマリンスタジアムで決勝が行われ、日本は米国にタイブレークの延長10回、6―7で逆転サヨナラ負けを喫し、2大会連続の準優勝となった。

 3時間を超える死闘で光ったのはエースの上野由岐子投手(36=ビックカメラ高崎)だ。3位決定戦ではカナダを3―0で完封。わずか中3時間半で決勝に先発した。強打の米国打線相手に11三振を奪う力投だったが、2点リードの10回についにつかまった。2点を追いつかれ、なおも二死二、三塁で鋭い打球で三塁線を破られた。この日の249球目だった。

 上野の熱投で思い出されるのは日本が金メダルに輝いた2008年の北京五輪での「上野の413球」。上野は準決勝米国戦、同日行われたオーストラリアとの決勝進出決定戦をいずれも延長戦を完投。翌日の決勝米国戦も7回完投勝利を挙げた。計413球の熱投に日本国中が感動した。

 上野は11日の米国戦は登板しなかったため、北京五輪のように3連投とはならなかったが、大事な局面での「上野頼み」、つまり投手陣の層の薄さは10年前と変わらない。決勝で2本塁打放った二刀流の藤田倭投手(27=太陽誘電)は米国戦で完投。“2番手”としてメドは立ったとはいえるだろうが、2本柱とは呼べない。

 藤田は「(上野は)言葉にできないくらいの強さを感じた。私たちもあの背中を追って、対等に戦えるくらいレベルアップをしないといけない」と差を痛感している。一方、大会連覇を果たした米国はエースのアボットは延長から登板し、5人の継投で栄冠を手にした。日本も投手陣の底上げは急務だ。

 金メダル獲得が期待される東京五輪を38歳で迎える上野は「五輪でリベンジできれば。次は勝てる試合をつくりたい」と強い決意を口にした。しかし、さすがに大車輪の活躍は厳しいのではないか。残された2年の時間は決して長くない。