6戦連続弾の西武・中村“超変貌”の秘密

2018年08月11日 16時30分

<西武7-3楽天(10日)>西武史上最強のホームラン打者・中村剛也内野手(34)が王貞治(巨人)、ランディ・バース(阪神)の持つ7試合連続本塁打のプロ野球記録に王手をかけた。10日の楽天戦(楽天生命)の4回一死一塁の場面で、塩見からパ・リーグタイ記録となる6試合連続の本塁打を、左中間スタンドへ。これで後半戦は20試合で13本塁打。左肩痛のため4月後半から1か月以上の二軍暮らしをしていた同じ人間とは思えない変貌を見せている。

 打った中村は「特別何もないです。明日また打てるように頑張ります」。まるで朝起きて、ご飯を食べ、歯を磨くかのように「一日一本」の本塁打を日課のように打ち続けている。

 何より驚異的なのはその本塁打率。現在、リーグトップの30本をマークする同僚・山川が12・3打数(98試合370打数で30本)なのに対し、中村はわずか11打数(55試合198打数で18本)に1本の割合でアーチを量産している。

 前半戦わずか5本塁打にあえいでいた実力者が、本来の打撃を取り戻した裏には何があったのか。中村は「何もしていない」と多くを語ろうとしないが、その手がかりを以前、本紙にこう打ち明けていた。

 一昨年は規定打席に到達せず、108試合で21本塁打。昨年は115試合に出場して27本塁打と、2年連続で本塁打王を逃す結果となったが、中村はその理由について「一昨年、右ヒザが痛かった影響で去年は結構そこに負担がかからないように打っていた。そうすることで結果、下半身が使えていなかったとか、ちょっとしたところで(打撃に)影響が出ていた。右ヒザの痛みに対してビビり過ぎていた」と自己分析。

 さらに「去年は痛くなかったんですが(痛みが)出ないようにすごく気を使って。結局、そうやってかばうと自分本来のスイングができなくなる。今は逆にちゃんと負担をかけてやっている。それが去年のCS中にふと気づいたこと。練習中に気づいてCSはあんま打てんかったけど(12打数3安打、1本塁打)自分の中ではいい感じはあった。ケガのリスクを回避するんじゃなくてケガ込みでやる。それが普通になれば…」と振り返っていた。

 いわば、ケガのリスクを受け入れ、しっかり右足に体重を乗せた自分自身の「普通のフォーム」に、後半戦になってようやく回帰できたということ。中村の「普通です」という一見、味気ないコメントには、他人が思う以上の“深い意味”が込められている。