西武は9日のオリックス戦(京セラ)で奪った全得点が4本の本塁打によるものという「らしさ」を見せたが、怒とうの追い上げも6—7と一歩届かず、連勝は3で止まった。

 辻発彦監督(59)は「結局ムダな失点が後になって利いてくる」と先発・今井が吉田に18号逆転満塁弾を浴びた5回の5失点、2番手・武隈の7回1失点を振り返った。

 2点のリードを守れず6回9安打6失点で3敗目(2勝)を喫した今井について指揮官は「悪くはない、良かったよ。ただ、(プロ)1、2戦目じゃないわけだし、20歳でもそれなりの球を投げているわけだから。野球の怖さというか、一番大事なポイントのところでしっかり抑えないと、こうなる」と課題を挙げた。

「立ち上がりが一番難しいんだけど、それをどう抑えるか。逆転してもらって『よーし、勝ちパターンだ』というところで、いきなり初球を打たれる。必死に右に食らいついてこようとする打者に高めのスライダーを打たれる。1回目、2回目じゃないからね。ヒット、犠牲フライはまだいいというところで満塁ホームランだからね。そういうところを(どうするか)考えていかないと、そう簡単には抑えられない」と、勝てる投手になるためクリアすべきハードルについて淡々と指摘した。